僕のエメラルド・シティ

スペース☆ダンディ第十一話

「箱の中身は、見た者の記憶を操作する禁断のビデオテープであり、この後禁断のカセットテープや、禁断のレーザーディスク、禁断のフロッピーディスクが入り乱れ、銀河系全体を巻き込む大戦争に発展するのだが、その記録は残念ながら残されていない」

 

人が情報を紡ぎ出すのではなく、情報が人を操作する。人は自ら望んで本を書くのではなく、本に望まれて筆を取るのだ、というお話。本を書かずには生きていけない類の作家らしい脚本だ。

この話、時間軸にミスリードが存在しているような気がするのだが、うまくまとめる事が出来なかった。まあ大まかに書くと、箱の中を時間順に並び替えると「紙」→「VHS」→「空」という風に流れているのではなかろうかというような話だ。

アレテイラ館長がDr.ゲルを利用して得た「知ると死んでしまう知識」に決して到達できない事がダンディの力の秘密なのだろうか。あるいはまったく別のものなのだろうか。

ゴーゴル帝国の監視カメラの映像が凄い好きだ。あの絵柄で三十分やってくれないだろうか。やってくれないだろうな。

 

何故感想がここまで散文的で纏まりがないのか自分で考えてみたが、恐らく「サルでも分かる宇宙の秘密」ちゃんが池波正太郎ファンだったという衝撃が強すぎたのではなかろうか。火付盗賊とか急ぎ働きとか完全に鬼平犯科帳じゃないか。何故鬼平をチョイスしたんだ。脚本書いてるとき手元にあったのか? もちろんこの十一話という作品自体も一番最初に述べたようなSF要素は面白いし、演出も気に入ってるのだが、もうその事が気になって気になって、ほかの事に意識があまり向けられなかった。

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