僕のエメラルド・シティ

ローリング☆ガールズ 第一話

「十あまりの道州から再び分割再編された旧都府県は、なんやかんやで独立し! それぞれが、勝手気ままに、ご当地色を強めながら、内向きに、圧倒的発展を遂げていった!」

 

WIT STUDIOオリジナルアニメーション「ローリングガールズ」。なんの前情報もなくニコニコ動画で公開されたばかりの第一話を見て、一瞬で心を奪われた。

僕の心が喝采をあげている。「フリクリ」「京騒戯画 第一弾」「スペースダンディ」の系譜! 馬鹿を、やりきるというすばらしさ! まあ似た匂いを感じていたものの僕の期待していた方向とはまったく逆側にフルスロットルで吹っ飛んでいった「サムライフラメンコ」という例があるからまだ油断は出来ないが、少なくともこの第一話は三回見てもまだ笑える。

「やりきる」というのが、創作物にとっては非常に重要なのだ。言ってしまうと、その方向性自体は別にシリアスでも恋愛でもカッコよさでもKAWAIIでもギャグでもアナーキーでも変態性でもなんでもいい。なんでもいいが、それをやりきってほしい。中途半端にやられると僕は見ていられなくなってしまうのだ(突然素に戻るという現象すら笑いに落とし込めるなら別だが)。そのあたりが、「キルラキル」の視聴を断念した理由でもある。あのアニメには隠しきれないほどに作っている人間の照れがあった。馬鹿になりきれない硬さがあった。

音楽のセンスがまた良い。挿入されるBGMもそうだし、なによりなぜ挿入歌とかEDをブルーハーツにしたんだ。ARBをぶちかました「輪るピングドラム」を思い出させる。この辺もまた僕の「よくわかんねーけどかっこえー!」という感情をむんむん刺激してくれる。

 

このアニメが世間でどう評価されるかは知らないし、今後僕の評価が一変しない保障はまったくないが、第一話は間違いなく面白い。大好きだ。

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