僕のエメラルド・シティ

聲の形第三巻

“私”“声”“変”? 「うん・・・」

 

やっぱコイツの漫画の描き方おかしい(褒め言葉)。

植野が鞄から尻尾取り出したシーンでもう目が釘付けになってたのに、次のページ大写しでネコ耳装着とか、やばいよ。どういう発想だ。

昔仲良かった少女が仲違いして疎遠になってからもまだ少年の事が好きだった、って書くとすごいテンプレなのに、料理の仕方が違うのだろうか、ページをめくるたびに驚きがある。そうだな、むしろありふれた設定を使っているからこそ、違いが際立っているのだろう。

書いてて思ったが、これ構図としては「石田と西野」と「植野と石田」は同じなんだな。当人はまったく気づいてないけど。

昔一緒になって苛めてた仲間が、よりにもよって苛められっ子に奪われて泣いちゃう植野がとても可愛い。嫌いと明言されて、でも昔みたいにバカみたいな罵り合いが出来ただけで笑顔を取り戻してしまうのだ。いじらしすぎる。多分報われない。悲しい。

 

そして、三巻のトリを飾り、それまでの全てを吹っ飛ばした二十三話。

「うき」「ちゅき」を月だと認識するのは、まあ良い。ちょっと面白かったし、妥当な発想でもある。だが頭上の月を見て「ああ、キレイだね」は反則だろ。ずるい。ズレてるのに噛み合い過ぎている。しばらく笑いが止まらなかった。

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