電撃文庫刊の同名小説のコミカライズ。
高上昇とその弟高上透は母方の実家に呼び出され、透が強力な妖怪にねらわれていることを知らされる。
母方の実家三槌家は代々五行の1つ水を祀る家系。
先代の当主だったのは兄弟の母でありその長男である昇は現当主ということになっていた。
戸惑う二人だったが、かつて祖先が封じた氏神、天狐空幻の封を解き透を狙う妖怪を退散させる。
再び封じられる予定であった空幻を昇は解放する。
結果お役ご免となった空幻は本人の提案で今度は高上兄弟の守り神となる。
ここから、『クーちゃん』こと天狐空幻と高神家、三槌の護り女コウ、そのほか諸々による日常が始まった。
小説は現在6巻まで進んでいて、本巻では1巻前半戦といった内容。
原作イラストは放電映像氏。
氏のイラストは非常に繊細で綺麗なものだったが、反面空幻の美しさを強調する絵が多く、老獪さをにおわせる場面や、豪快に笑う場面などが想像しがたいところがあった。
コミカライズでは空幻はそのあたりを大いに補完してくれているので楽しむ事が出来た。
原作では、文体なども相まって、物語は常にゆっくりとした雰囲気の中進む。
ページ数が限られるコミカライズでは仕方ないことではあるが本作の内容はかなり圧縮気味である。
アニメ化も決定していることではあるし、巻数を重ねていけばこのあたりの雰囲気も伝わっていくのではないか。
摩訶不思議な内容ではあるがのんびりとした日常を楽しめる。
我が家のお稲荷さま。 1 (1) (電撃コミックス) 松風 水蓮 by G-Tools |