【ボーダー感想】きみがすべてを忘れる前に

きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)

著:喜多 南 イラスト:とろっち

「クロ、とりあえず、私のこと、生き返らせなさい」

宝島社文庫2017年3月の新刊。約1日の積み。『絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート』からは1年半振り。
献本を頂きました。有り難うございます。

同級生の少女、紫音の幽霊と出会った主人公クロ。霊感体質の彼は、紫音の心残りを叶えるため彼女と共に様々な幽霊達と関わっていくが……。

喜多さんのデビュー作、このライトノベルがすごい!文庫『僕と姉妹と幽霊(カノジョ)の約束(ルール)』を全面改稿したもの。

校舎の中で出会う幽霊達のお悩み解決みたいな感じで、クロの姉妹達にもスポットを当てて、最初は連作短編集の様相でお話が進む。
うーん、3姉妹の設定要る?1冊の中であっちこっちにスポットを当てにいってるから、各要素が薄まってるような……。

ラノベとして見ると、美人3姉妹なんて要素は外せないキーなんだろうけど、キャラクター文芸路線なら思い切ってキャラを減らしても良かったのでは。
出だしこそ美少女幽霊とのイチャイチャを期待させてくれただけに惜しい。全面改稿なんぞせずに、素直に新作を出せば良かったのでは……と思わないでもない。

燃:C 萌:A- 笑:C+ 総:A-

著者リンク
絵本作家・百灯瀬七姫のおとぎ事件ノート(2015/09)

きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫)
きみがすべてを忘れる前に (宝島社文庫) 喜多 南

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宝島社文庫

Posted by お亀納豆