【ラノベ】さようなら、私たちに優しくなかった、すべての人々【感想/ネタバレ】

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著:中西 鼎 イラスト:しおん

「最後まで観ててくれる?」

ガガガ文庫2023年8月刊行物。約3週間半の積み。『たかが従姉妹との恋。』を継続中の中西さんが放つ単巻もの。
刊行当初もちょっと気になりはしたもののスルーしていました。それがこのラノ2024に後押しされる形で購入。

とある田舎町で閉塞的な生活を送る男子高校生、栞(しおり)。ある日、彼は父の友人の娘だという少女、冥(めい)と一緒に暮らすことに。
冥はこの地に伝わるオカカシサマの力を使って、姉を自殺に追い込んだ7人の人物を生贄に捧げると言うが……。

帯には煽りに煽る推薦文に加えて、ショッキングな表現が含まれるという注意書きまで。一体どんなえげつないシーンがあるのだろうと恐る恐る読み進めていったのだが……アルェー?

物語は主に栞の視点の現代パートと冥の姉が追い詰められていく過去パートで進んでいく。
この過去パートのいじめの描写がキツいのは確かにキツいんだが、言ってしまえばキツいだけとも言えて。それに最後の最後の破滅的な部分でどういったことが起こったかが明言されていないため、どうにもスッキリしない。

それにいじめの主犯達をさぞ惨たらしく殺すのだろうと思っていたのだが、こちらも異常なまでに淡々と進行していって。殺人を犯した悔恨も姉の仇を討ったという感慨も薄くてなぁ。
クズ野郎どもをぶっ殺してやったぜいやっほぉおおぉおおおおおお!!っていう爽快感があるかと思ったのに。

栞と冥が年頃の少年少女らしく、絆を深め合っていくシーンはまさに青春といった風情で良かったですね。冥の「~のだわ」って口調、癖になっちゃう。
生贄の儀式を終えた冥は死に、栞は冥という少女が確かに生きていた証を胸に抱いて元の生活に戻っていく……という苦みのあるラストを予想していたが、なんかふたりともぬるっと死んじゃって、現代日本と殆ど変わらない死者の国でお姉ちゃんも交えてそれなりに楽しく暮らすという。
これはメリーバッドエンド……なのか……?

うーん、変な比喩表現が多かったりすることもあり独特な読み味ではあったが、僕はあまり突き抜けるものは感じなかったかしらね……。
え、著者の中西さんってスニーカー文庫『特殊性癖教室へようこそ』を書いた人だったの!?全く思い出さなかったわ……。
ってか、著作の遍歴がかなり独特というか掴みどころが無いというか……。

燃:C 萌:A- 笑:C 総:A

著者リンク
特殊性癖教室へようこそ(スニーカー文庫、2018/03)

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さようなら、私たちに優しくなかった、すべての人々 (ガガガ文庫 ガな 11-3)

ガガガ文庫

Posted by お亀納豆