高校受験に必要な漢字1607字が全部学べるスタディ・ノベル -コトのハのカタチ-

高校受験に必要な漢字1607字が全部学べるスタディ・ノベル (スマッシュ文庫)
監修:榊 一郎 著:日高 真紅 イラスト:皆村 春樹

「くっくっく……。お菓子のためなら、わらわは人間に媚びることも辞さぬぞ」

スマッシュ文庫2013年9月の新刊。約2日の積み。シリーズ同時刊行3冊目。
著者の日高さんはGA文庫『神曲奏界ポリフォニカ』シリーズの設定管理やTRPGのリプレイなんかを書いてる人だな。
イラストはHJ文庫『僕の妹は漢字が読める』等でお馴染み、皆村さんか。

さて、時系列的には一番未来にあたる本作は、人々の精神を犯す魔字を清め、封印することに奔走する少年少女の物語。

3冊目は漢字ということで、対象となる漢字は劇中での初出時に太字で表記されている。
そのため、序盤が太字祭りで、すげー気持ち悪いことになってる。いや、やむを得ないんだが。
それに、校正に物凄く神経使ってそう。

それ以外は、ごくごく普通のラノベ。ただ、そこかしこに、ああ、この漢字を出さざるを得なかったんだな、という無理矢理感満載の固有名詞が。

好意を超ストレートに表現する主人公と素直になれないヒロインという関係性は読んでいて気持ちの良いものがある。

というわけで、ある意味、画期的とも言える気がしないでもないスタディ・ノベルシリーズ3冊を読破したわけだが。
まぁ、流石に勉強の要素を含みつつ、質の高いストーリーってのは難しいのは理解るんだけど、もうちょっと何かこうパンチが欲しかったという気はする。

どうせ無理矢理な設定に落とし込まざるを得ないんだから、もっとハチャメチャな方向に舵を切っても良かったんじゃないかな。

それに、3冊の間の繋がりが、わざわざ繋がってると明記してる割にはショボイ気がする。
3作通して登場するキャラが居るくらいはあっても罰は当たらないかと。

燃:B- 萌:A- 笑:C+ 総:B+

シリーズリンク
高校受験に必要な数学21分野が全部学べるスタディ・ノベル -天剣少女の方程式-(2013/09)
高校受験に必要な英単語1200が全部学べるスタディ・ノベル -彼女は白紙の単語帳-(2013/09)

イラストリンク
僕の妹は漢字が読める(HJ文庫、2011/07)
セクステット 白凪学園演劇部の過剰な日常(このライトノベルがすごい!文庫、2013/10)

スマッシュ文庫

Posted by お亀納豆