星とハチミツの存在証明

星とハチミツの存在証明(テスタメント) (このライトノベルがすごい!文庫)
著:藤八 景(ふじはち) イラスト:よー

「しまったな……自分の意志ではなく、蜜音の下着の柄を証明してしまったぞ」

このライトノベルがすごい!文庫2013年1月の新刊。約2日の積み。
献本頂きました。ありがてぇありがてぇ。

タイトルの「存在証明」は「テスタメント」と読みます。何なの、MF文庫J『執事なシツジと魔法契約』といい、スニーカー文庫『新妹魔王と契約者』といい、漢字4文字でテスタメントと読ませるのが流行ってるの?
とはいえ、タイトルでちょっと気になってました。

編集長の隠し玉というカテゴリーでの刊行で、これは新人賞で受賞には至らなかったものの、編集長が将来性を感じた応募者を拾い上げてデビューさせる枠だそうな。
具体的に第何回に応募したものなのかは不明。

さて、ザイと呼ばれる存在の力を使う証明者(テスタメント)と修正者(コレクター)の戦いに巻き込まれた主人公、光世(こうせい)。実は彼は、強大なザイを受け継ぐ者で、彼の力を狙って動く者達が現れる。その中、光世はヒーローとして目覚めていく……というお話。

要は中二系学園異能バトルなんだけど、存在の力とか言ってるために、電撃文庫『灼眼のシャナ』感がものっそい。
もうちょっと他の言い方があれば良かったんだけどなぁ。

ファッションを異能力に絡めているのは面白いと思ったけど、いかんせん能力名のネーミングがなぁ。別に格好良くもないのに、やたらと長い。もっと声に出して読みたい二つ名をですね……。

全体的に展開が早い感じがする。とんとん拍子に進み過ぎて、感情移入が追いつかないというか。え、もう決断しちゃうの?みたいな。
イメージ的には、3巻打ち切り完結までの内容を圧縮しているような。

とはいえ、お説教タイプの熱血主人公ということで、電撃文庫『とある魔術の禁書目録』の上条さんみたいなキャラが好きな人は楽しめるかもしれん。地味に、バトルがエグイところとかもな。

燃:C+ 萌:B- 笑:C+ 総:B

このライトノベルがすごい!大賞編集長の隠し玉リンク
ドラゴンチーズ・グラタン 竜のレシピと風環の王(第3回、2013/02)
戦塵の魔弾少女 魔法強化兵部隊戦争記(不明、2014/05)