ドラゴンチーズ・グラタン 竜のレシピと風環の王

ドラゴンチーズ・グラタン (このライトノベルがすごい! 文庫)
著:英 アタル(はなぶさ) イラスト:児玉 酉(こだま・ゆう)

「バレロンさん……アナタの夢はこんなところで潰えて満足なんですか?」
「だったら……この程度で潰れる夢が悪い」

このライトノベルがすごい!文庫2013年2月の新刊。今月も献本を頂きました。有り難うございます。
第3回このライトノベルがすごい!大賞の編集長の隠し玉枠。

タイトルは何かの比喩というわけでもなく、本当に、そういう名前の料理が出てきます。
表紙の色合いが素敵。

舞台はファンタジー世界、街の食堂で働く少年レミオは食事で健康を保つ食療学を学んでいる。
偶然、病弱な少女クレアと出会ったレミオは、彼女にマンドラゴラを使った料理を食べさせるため、食材を求めて旅に出ることに。
しかし、その旅には思いがけない出会いが待っていて……というお話。

一昔前のファンタジア文庫等を思い出す作風。露骨に媚びてないところが。いやまぁ、最近ドギツイのが多い所為で、感覚が麻痺してる部分もあるかもしれんけども。

料理に焦点を当てるという発想は面白いと思うんだけど、あれ、中盤殆ど料理してなくね?
この世界の魔法にあたる風環は一応、料理って要素と噛んでるんだけど、そこまでピックアップするようなものではないしなぁ。
料理一本に絞って展開させた方がアピールポイントになると思うんだけども。
レミオが普通に戦闘も出来ちゃうのがマズイのかなぁ。

登場する料理はお腹空いてるタイミングで読んだからかもしれんが、美味しそうでしたね。巻末にレシピが載っているのは凝ってる。

そういうのを求める内容ではないと思うんだけど、ヒロインのアトラが可愛くねぇな……。折角イラストは良いんだから、もうちょっとこう、何とかならんかったのかと……。
一方、子竜が超可愛いので、もっと出番増やしてくらはい。アトラの耳噛んでる子竜可愛いれす(^q^)

シリーズ化するつもりはあるみたいだけど、その場合はタイトルは変わるのだろうか……。このレーベルはあまり、タイトル付けに捻りが無いって印象だが。

燃:C+ 萌:A- 笑:C 総:B+

イラストリンク
ヒーローお兄ちゃんとラスボス妹 抜剣!セイケンザー(GA文庫、2017/04)

第3回このライトノベルがすごい!大賞リンク
オレを二つ名で呼ばないで!(優秀賞、2012/10)

このライトノベルがすごい!大賞編集長の隠し玉リンク
星とハチミツの存在証明(不明、2013/01)
戦塵の魔弾少女 魔法強化兵部隊戦争記(不明、2014/05)