アスラクライン⑨ KLEIN Re-MIX(新装カバー)

アスラクライン〈9〉KLEIN Re‐MIX (電撃文庫)
著:三雲 岳斗 イラスト:和狸 ナオ

『やー、ホントにいつ見ても見事だよね、智春(トモ)の女装。人間、誰でもひとつくらいは取り柄があるっていうけど、本当だよね』

表紙は操緒。これも描き下ろしかな。俺の妄想表紙はともはさん一択。
今回は電撃hp掲載の『アスラクライン・P』『アスラクラインKLEIN』を収録した上に、書き下ろしで本編も進行し、盛り沢山の一冊。盛り沢山過ぎて、四百ページ超えてます。いや、『KLEIN』は一冊にまとめる意味あると思うけど、『P』は別の巻に回しても良かったんじゃ……。
八巻の後書きでは次も夏休み編って書いてあったのに、プロローグで夏休みは終了するワナ。

『砲丸』

『KLEIN』一発目。ともはさん爆誕の巻。「ともは」ってまた、字面が良いんだよな。
陸上部の吉田先輩が出張ってくるとは思わなんだ。
最後まで道化の佐伯兄が不憫w

『キャンペーン』

『KLEIN』二発目。ともはさん、バイトをするの巻。ひかり先輩と六夏会長が登場ということで、巡礼者商連合の女性陣が活躍。

女学生風の着物と袴装備のともはさん可愛過ぎるだろ……。
髪をアップにした六夏会長もこれはこれで。

『ストーキング』

『KLEIN』三発目。炫部長ストーキングされるの巻。佐伯兄と炫部長がともはさんを取り合うって、どんな構図だよw
ともはさんが絡むと、周りが見えなくなる佐伯兄萌え。

炫部長をストーキングしていたのは女装少年、宮村伊織。彼は部長のことを「トッキー」と呼ぶが、少年エースで連載中の『未来日記』のヒロイン、我妻由乃を思い出すのは俺だけ?
彼は部長に愛を示すために、臓物アニマルを送ってきたりする。そう、ここでまさかの臓物アニマルの登場です。マタサキパンダって、三雲さんのオリジナルなのか?
『けんぷファー』の方でも洛芦和高校に言及してるし、三雲さんと築地さんに個人的な繋がりがあるんだろうか。

伊織を口先だけであしらう炫部長を見て、智春は彼がものすごい悪党なのではないかと疑うが、大正解じゃねーかw

『チェリー』

『KLEIN』ラスト。佐伯家の別荘近くで宝探し。佐伯兄は用事で不在なので、妹の方だけが登場。
何はともあれ、ロボハルが酷いw

『メモリー』

書き下ろし本編。『KLEIN』だけで文庫一冊分の量はあるのに、まだまだ続くという豪華仕様。
操緒の生家で環緒さんの居所の手掛かりを探す智春達。ここにきて、ようやく奏っちゃんにまともな出番が。『KLEIN』一本目の冒頭にしか出てねぇw

結局、環緒さんの通う大学まで潜入することになるが、またもやともはさん出陣w
いよいよ、環緒さんの元に辿り着く。八巻のラストで環緒さんを探せと言われて、九巻の終盤で見つけられたんだから早いように感じるが、劇中では三ヶ月ちょっとが経過しているという。

直貴と環緒さんに接点があったようなそうでないような気配。ああ、ややこしい。
朱浬さんが調べたところによると、鋼色の機巧魔神は存在しないということが判る。そうか、《鋼》は二巡目に託されたわけではないから、二巡目の人間にとっては未だ生まれ得ぬ機巧魔神という扱いになるわけか。

環緒さんが悪魔と判明し、一体どういうことだ……!?というところで、続く。まだまだページ残ってると思わせておいて本編終了というワナ。

『アスラクライン・P ずっとキミを見ていた』

智春の中学時代のエピソード。ゲストヒロインとして薄幸の少女、露崎波乃(はの)が登場。
もしかして、智春が以前に言っていた中学時代のデート相手というのは彼女のことなのか。

後書きによると、彼女は本編の方で再登場するかもしれないと言われている。それって一巡目で登場させるつもりだったのかなぁ。結局出て来なかったと思うけど。

まとめ

というわけで、ボリューム感満点の九巻でした。何と言っても、ともはさんが可愛い。智春はずっとともはさんの格好してれば良いのに(ぇ
ホント、アニメでカットされたのが残念でならない。

後書きでは次はクリスマス編と言われているが、クリスマス編は十三巻までお預けなのよね。

燃:A 萌:A+ 笑:B+ 総:A+

電撃文庫

Posted by お亀納豆