ぼくと彼女に降る夜 アビリティー・ゼロ~からっぽの未来
著:八街 歩 イラスト:深崎 暮人
「サクラ。お前は正しい。いつも常に正しいよ。そうさ、どんなときだって、お前の意見は間違ってはいなかった。正しかった。けど、正しいだけだ」
「正しすぎるばかりに、お前は一番重要なことを見落としている。俺たちは友達だろう?俺とお前は、親友だろう?」
「…………」
「約束したじゃないか、絶対に助けると!なのになんでお前は俺を信じない!なぜ親友を信じることを勝手に諦めた!」
「……だって、そんなことできない……」
「できるできないかなんて誰も聞いていない!なぜお前は親友を信じられなくなったんだ!それがお前の犯した最大の過ちだ!」
約1週間の積み。4ヶ月振りの新刊。表紙は先生。
さて、サクラリス編下巻。身体から源祖が抜け出たため、魔乖呪を使えなくなってしまったナイトは戦う手段を求めて、かつての師匠である祖父の元を訪ねる。
ナイトのお父さんって刀人(ぶれいど)って名前だったんだ……。清夢の家系って、こんな名前ばっかりなのか……。
物語は佳境だというのに、ナイトとお爺ちゃんの掛け合いがコントな件。お爺ちゃん、孫で遊び過ぎw
修行を終え、源祖に身体を乗っ取られたサクラを助けに向かうナイト達。チート技でサクラを救出するが、紆余曲折の末、彼女は『天才』としての能力を全て失い、普通のようじょとなってしまった。
そんなサクラを保護する義務がナイトにはある、という話になるが、何という光源氏計画。
完全復活を遂げた源祖。『闇』の始祖ヤミエルミによって、再び魔乖呪を使えるようになったナイトは最終決戦に臨む。
一方、先生の前には《五聖竜》のフェンが現れていた。キョウシロウの仇を討とうとして瞬殺される。友情に厚い男の末路が可哀想過ぎる……(´・ω・`)
まぁ、このままフェードアウトかと思っていたので、ちゃんと決着がついたのは良いと思うが。
で、武闘派の2人が死んだのに、まだ《五聖竜》は何かをやらかすつもりらしい。
そして明らかになる先生の目的。彼女は唯一自分が敗北したナイトを更に強くし、もう一度戦うことを望んでいた。今まで暗躍していたのは、全てナイトを強くするためだったらしい。先生、本気隠し過ぎワロタ
先生こそがラスボスなのかな。
次巻、いよいよ完結です。
後書きでは新シリーズ準備中と言っているが、この書き方からすると、世界観共通とかかな。成長したサクラリスがヒロイン、みたいな。
燃:A- 萌:A- 笑:B+ 総:A+
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