魔法科高校の劣等生① 入学編〈上〉
「……まるで恋人同士の会話ですね」
「そうですか?血のつながりが無ければ恋人にしたい、と考えたことはありますが」
電撃文庫2011年7月の新刊。約4週間の積み。
人気のweb小説が商業作品として刊行開始。同レーベル『ソードアート・オンライン』のヒットで味を占めたか?
著者の佐島さんは何か賞を取ったというわけではなく、本作がデビュー作となる。発掘したのは『SAO』の担当編集をやっている三木一馬さん。
オンライン小説を書いているだけでも、電撃に拾ってもらえる可能性は出て来たけど、一応電撃大賞応募経験が必要みたいだな。
イラストの石田さんは普段はアニメ原画を描いてる人っぽいんだけど、もしかして同レーベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』のアニメからの繋がりだったりするのだろうか。
ちなみに『俺妹』も三木さんの担当です。小原さんと共同らしいけど。
さて、舞台は近未来。科学が発展すると同時に、新たに存在が明らかになった魔法を学べる学校が設立されている時代、達也と深雪という兄妹が魔法科高校に入学するところから物語は始まる。
劣等生の烙印を押された兄と羨望の眼差しを浴びる妹、風紀委員と生徒会にそれぞれ所属することになった2人の波乱の日常が幕を開ける……というお話。
1巻目から、いきなりキャラ紹介と設定解説のページがあります。
本編中でも度々設定解説にページが割かれたりしているが、最初から設定山盛り、そういうの嫌いじゃないわ!
魔法の発動を科学技術でサポートするって発想なんかはファンタジア文庫『ストレイト・ジャケット』を思い出すよな。
この魔法を発動させるデバイスはCADっていうんだけど、どうしても「キャド」って読んじゃう。製図ソフトかっつーの。
魔法の分類の仕方なんかを見ていると、どうにも理系っぽいな。スニーカー文庫『円環少女』の理屈付けに近いものがあると思う。
達也は俺TUEEEEEEEEEEEEEタイプ、深雪はお兄ちゃん大好きっ娘と好きな人はとことん好きそうなキャラ設定だな。
黒髪ロングで深雪可愛いよ深雪。
妙に数字が入っている家は魔法の名家という設定があるのだが、もしかして達也達の名字、司波(しば)って実は「四」が入ってる、とかじゃないのかなぁ。
こういうオサレな学校の制服のデザインっていうと女子は白のプリーツスカートってイメージがあるんだけど、丈の長いタイトスカート?というか何というかなデザイン。
ってか、戦闘もするのに動き辛くね?
今回は達也が風紀委員になって、部活勧誘の学生達を監視するところまで。まだまだ設定説明が終わっただけと言わんばかりの状態なので、今後への期待感はあるけど、何とも判断がつかない。
現状、唯一引っ掛かるのは台詞中の改行が多いことくらいか。どんだけ改行すんねんってくらい改行してるw
巻末には『SAO』の著者、川原礫さんの解説文が付いている。
次は2011年8月に『入学編<下>』です。
燃:A- 萌:A 笑:C+ 総:A
シリーズリンク
・魔法科高校の劣等生② 入学編〈下〉(2011/08)
コミカライズリンク
・魔法科高校の劣等生1 入学編〈1〉(2012/09)
・魔法科高校の優等生 <1>(2012/10)
アニメリンク
・魔法科高校の劣等生 第1話「入学編Ⅰ」
著者リンク
・ドウルマスターズ <01>(2014/07)
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