空想/のべりずむ
著:藤春 都 イラスト:ぱん
「もっと面白いものが書けるでしょ。そうしたら、いつかちゃんとお金を払ってあげる」
「だから、もっと読ませて。てっちゃんの書いた物語を」
約四ヶ月一週間の積み。デビューシリーズ『ミスティック・ミュージアム』を三巻で完結させた藤春さんが、新シリーズを始動。今流行りの作家ものです。
主人公、哲人(てつと)は作家としてデビューしたはいいものの、自分の書いたことが現実に起こり、事件になっていると知り、小説を書くことが怖くなってしまっていた。
しかし、書きたいという衝動は収まらず、ついメモ帳に書いてしまったことが現実に起こってしまい、それに幼馴染みの葉月達が巻き込まれていく……という筋。
哲人が書いている作品というのがラノベなのか一般作品なのかが今一つはっきりとしないので、作家ものであることまでは断言出来るが、その後のジャンル分けが難しい。でも、萌えがどうだのラブコメがどうのと言ってるから、ラノベなのかなぁ。
中編二本という珍しい構成になっている。長編か連作短編ってのが一般的だと思うが。
何というか、インパクトは一切無い!しかし、こうジワジワ効いてくる空気感というか、雰囲気というか、葉月が可愛いというか、ほっとする内容というか。
魔法少女の下りはがっつりそれっぽくするか、中二っぽくするかのどっちかにした方が良かったと思うけど。凄ぇ中途半端だったし。
あと、個人的には、もうちょっとLOVEに寄せてほしいところか。
取り敢えず二巻出たら買います。
燃:C 萌:A- 笑:C+ 総:B+
イラストリンク
・俺のお嬢様と天使と悪魔が生徒会で修羅場ってる!(MF文庫J、2018/10)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません