この恋と、その未来。 -三年目 そして-

この恋と、その未来。 ―三年目 そして― (ファミ通文庫)
著:森橋 ビンゴ イラスト:Nardack

「何じゃその達人同士の試合みたいな恋愛……」

2016年11月の新刊。約4日の積み。半年振りの新刊。通算シリーズ6巻。
打ち切り発表からまさかの復活。これまでは表紙では女性であることがある程度強調されていた未来だが、最終巻となる今回は売り上げもクソもねぇだろってことなのか、かなりの美少年寄りの作画になっているように見える。

前巻から空いた時間は半年。これはほぼほぼ普通の刊行ペースと言って良いレベル。ということは5巻発売から、そう時間が経たない内に最終巻の発売が決定したってことだと思う。

そんなに簡単に打ち切りを覆すんなら、最初から後1冊くらい出してくれよ!!って話ですよ。
いや、嬉しいし有り難いんだけれども。

口絵はまさかのヒロイン紹介みたいになっていて吹く。こうして見ると華やかなキャラクターが揃っていたんだな……。

さて、四郎の前から姿を消した未来。3年生になった四郎は少しずつ進路のことを考え始めるが……。

ここまでくると、もう未来と再会出来るかどうかよりも広美さんと別れやしないかと、そっちの方でヒヤヒヤするw
くっそー、広美さん可愛いなー。総扉の破壊力高い。本当に四郎は爛れた生活してますわ……。
27歳はババアじゃねぇ!いい加減にしろ!「屋上へ行こうぜ…久しぶりに…キレちまったよ」って気分。

その裏で密かに進行するマゾッホの物語。マゾッホ、凄ぇな。めっちゃ面白いキャラじゃねーか。達人同士の試合みたいな恋愛って下り、凄い笑ったわ。
こいつを主人公にした新シリーズを初めてほしいレベル。

そして、それぞれの未来を予想させる形で静かに物語は幕を下ろす。全然派手なクライマックスじゃないんだけど、何だかホッとする終わり方だったな。
シリーズ中盤の絶望展開から、よくぞここまで……(´;ω;`)

総評

そんなわけで心で恋するファミ通文庫『この恋と、その未来。』全6巻でした。足掛け2年5ヶ月か。
まずは何はともあれ無事完結出来たことを喜びたい。本当に良かったぜ……。

カテゴリーエラーの塊みたいなシリーズを紆余曲折あったとはいえ、無事最終巻まで刊行してくれたファミ通文庫編集部に感謝。これからもこういうの出してくれ。森橋さん以外に書く人いないだろうけどw

まさかマジで広美さんエンドに辿り着くとはな……。ぶっちぎりでラノベのノリを無視したな。有り難うございます有り難うございます!

後書きの雰囲気からすると、もう森橋さんはラノベは書かないみたいだよな。うーん、確かにラノベでのこの作風はどんどんキツくなっていくだろうし、出すとすれば角川文庫かなー。

ほらほら、ここまで話題になったんだから最後にノイタミナ枠とかでアニメ化しようって?な?
それと合わせて角川文庫で新装版出そうぜ。

燃:C 萌:A+ 笑:A+ 総:S-

シリーズリンク
この恋と、その未来。 -二年目 秋冬-(2016/05)

ファミ通文庫

Posted by お亀納豆