りてらりっ ~深風高校文芸部~
著:鯨 晴久 イラスト:剣 康之
「雪乃さん、ひとつ聞いていいですか?」
「なあに?」
「いまも書きたくないですか?それとも━━書かなきゃって思いますか?」
「いまはね~、帰って机に向かいたいなって、そう思ってるよ~」
「だったらもう……書くしかないですね」
「うん」
約4ヶ月1週間の積み。一迅社文庫。タイトルの「深風」は「みかぜ」と読みます。
文芸部と言われたら、買うしかないじゃないか!
著者の鯨さんは色んなレーベルでエロコメを書いている人というイメージ。
イラストは剣さんということで、この人のイラストと文芸部という組み合わせとなれば、『食卓にビールを』を思い出さずには居られない。
帯には何故か杉井光さんの推薦文が。一迅社文庫は杉井さん及びその著作をプッシュし過ぎじゃね?
ストーリーは一般文芸で作家デビューを目指す少女、沙織がオタッ気のある文芸部に入部して、個性的な仲間と遊んだり、トラブルにぶつかったりする、というもの。
エロ要素はほぼ皆無です。意外。
総扉で沙織が持ってる一迅社文庫って劇中登場のオリジナル作品なんだけど、表紙の構図が『読書の時間よ、芝村くん!』1巻に見えます。
構成としては連作短編集となっており、女の子だらけの文芸部のまったりとした日常が描かれる。
個人的には『Yes!プリキュア5GoGo!』ネタを仕込んできたことを評価したい。まさかラノベでキュアモなんて名前を目にすることになるとはな……。
ただ、本筋はまったりし過ぎていて今一つかなぁという印象。最近流行りの女の子だけのまったりスローライフ系にしたかったのかもしれんが、個人的にはラブコメ要素がある方が好きなんだよなぁ。
これ1冊きりだったら、良いけど、これが何冊も続いたら読むのしんどいかも。続刊出る気配無いけども。
イラストが良くなかったら地雷認定という、ギリのラインに居ます。
燃:C 萌:A- 笑:B- 総:B+
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