俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑧

俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈8〉 (電撃文庫)
著:伏見 つかさ イラスト:かんざき ひろ

「元気出しなってば」
「あたしはあんたの、味方だからさ」
「兄貴(あんた)がどんなにどうしようもないやつでも、みんなが見捨てても、あたしはここにいてあげるから。ちゃんと最後まで心配して、叱ってあげるから」
「━━だから、元気出せ、兄貴」

約2週間の積み。またしても半年振りの新刊です。今回の帯は何かと話題のオリジナルアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』のマスコット?キュウべえさんからの推薦文のようなそうでないような。
どういう繋がりなんだろうか。

さて、黒猫が京介に告白したことにより、2人はめでたく恋人同士となり、事態は大きく動き出す。
粗筋の全方位土下座外交って何だよwって思ったら、京介が開始50ページ足らずで、正座4回、土下座1回というハイペースで吹いた。

あやせには最悪SATSUGAIされる可能性があるって明言されていてビビる。PSP版にはガチでそういう展開があるってホントなの?

で、中盤までは完全に黒猫礼賛小説です。とはいえ、こういうタイプの作品でキャラ同士の関係性を進めたのは英断だと思う。賛否両論あるだろうけども。

ここにきて、存在だけは明言されていた黒猫の妹、日向と珠希が登場。この2人は確かアニメで先行登場なんだよな。
これに代表されるように、今回はアニメからのフィードバックが色々と見られる。桐乃がOPを口ずさんでいたり、桐乃が書いた『妹空』のアニメ化が決定したり。
って、アニメでボツになった脚本流用すんなw

何だ、このニヤニヤ展開と思っていたら、後半、事態は急展開。絶望のドン底に叩き落とされた京介を桐乃が支えてくれる。これまでとは関係性が反転しているところが面白いよな。

前巻で「どうせ恋人期間は8巻だけ、とかいうオチなんだろうけども」って書いたら、本当にそうなのかよ!

黒猫の告白に戸惑う京介の相談相手になってくれる麻奈実。そんな麻奈実が最後に牙を剥いた。最近、ヒロインが増える一方で、どんどん存在感無くなってきてたしなぁ。ここらで挽回なるか?

今巻で、京介の周囲の人間関係が大きく動いたわけだが果たして、これは完結への布石か、それともただの引き延ばし戦法か。
このハイレベルの面白さを維持してくれるなら、何巻でも続けてほしいところはであるが……。

燃:A 萌:A+ 笑:A- 総:S-

シリーズリンク
俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑦(2010/11)
俺の妹がこんなに可愛いわけがない⑨(2011/09)

電撃文庫

Posted by お亀納豆