ハーレムはイヤッ!!
「上月君」
「な、なに?」
「さっきのことだけど、嘘じゃないわ。だけど……」
「でも、私、ハーレムは嫌なのっ!」
電撃文庫2010年10月の新刊。約1年1ヶ月半週間の積み。『君のための物語』でデビューした水鏡さんが、『静野さんとこの蒼緋(ふたご)』から1年9ヶ月振りに復活して送る新シリーズ。
『君のための物語』は読んだことあるんだけど、内容が全く記憶に無いw
一見、魔改造を受けたようにも見えるが、中身は割とかっちりしている。
高校に入学したばかりの少年、慧には悩みがあった。半分だけ血の繋がった姉と妹のスキンシップが強烈で、気になる少女に、なかなか声を掛けられない。
しかし、慧の家庭事情を知らない学校の生徒達は慧にやっかみの視線を向けるのだった……というお話。
義理の姉だの妹だのは実によく見るキャラ配置だけど、ガチ血縁設定は珍しい気がするな。いや、後々やっぱり血が繋がってなかったよ、やったねあんちゃん!ってなったら知らんが。
で、この姉の綾乃と妹の美柚(みゆ)が、お互いと慧の関係を知らないので話がややこしい。
というか、この2人は慧を異性として見ているのか何なのか。
まぁ、綺麗なお姉ちゃんに身だしなみ整えてもらうとか、ご褒美以外のなにものでもないが。
散々ハーレム王扱いされている慧の姿を描きながら、最終的に良い雰囲気になれた初穂さんにハーレムを否定させるやり方は上手いなぁと思った。ずっと慧の視点に立ってのタイトルだと思わされていたところにこれだよ。
イラストが、なかなかに好み。ちょっとカントクさんに近い気がする。初穂さん可愛いよ初穂さん。
ランクは期待ageで。次は2011年3月に新作『そして、誰もが嘘をつく』、11月にこっちの2巻です。
燃:C 萌:A 笑:C+ 総:A
シリーズリンク
・ハーレムはイヤッ!! 2巻(2011/11)
著者リンク
・そして、誰もが嘘をつく(2011/03)
イラストリンク
・僕と彼女とカノジョとかのじょ <1>(オーバーラップ文庫、2013/11)
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