新潮文庫版 十二国記 月の影 影の海(上)

月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)
著:小野 不由美 イラスト:山田 章博

「……見つけた」
「あなただ」

2012年6月の新刊。約2ヶ月1週間の積み。『新装版 魔性の子』及び下巻と同時発売。
ホワイトハート版は2回くらい読んだような気がする。
描き下ろし表紙は、ボロボロのセーラー服姿で剣を持った陽子が凛々しいですね。

さて、何の変哲も無い女子高生、陽子はある日、ケイキと名乗る青年に、見知らぬ世界へと連れて行かれることに。
ケイキとはぐれた陽子を待っていたのは、長く辛い旅路だった……という異世界ファンタジー。

もうね、出だしからお腹の痛さがクライマックス過ぎてね。で、話が進んでも、王子様みたいな金髪イケメンが傅いてくれてウルトラハッピー!みたいな展開になるわけでもなく。
ってか、ケイキ、いくら急いでるからって強引過ぎるだろ……。まぁ、彼からしたら、ようやっと見付けた新しい王がこんなんでは、ドン底ハッピーでイラッとしてたんだろうけど。

ケイキとはぐれてからも、上げては落とし上げては落としの絶望展開ラッシュ。
当時、小野さんは何を思って、少女小説でこんなハードな展開をやらかしたんだ……。
まぁ、少女小説って悲劇チックな展開多いってイメージはあるけども。

最後に楽俊というカンフル剤来るかと思ったけど、登場しないどころか、最後でもう1段階下に叩き落として終了だったでござる。お腹痛ぇ……。
次は同時発売の『月の影 影の海(下)』、2012年9月に『風の海 迷宮の岸』。

燃:A 萌:C 笑:C 総:A+

シリーズリンク
新装版 十二国記 魔性の子(2012/06)
新潮文庫版 十二国記 月の影 影の海(下)(2012/06)

新潮文庫

Posted by お亀納豆