ラ・のべつまくなし ブンガクくんと腐思議の国
著:壱月 龍一 イラスト:裕龍 ながれ
「攻めとくれば、受け……これ腐女子」
約一週間半週間の積み。ガガガ文庫。『Re:ALIVE』でデビューした壱月さんの第三シリーズ。二作目『七夕ペンタゴンは恋にむかない』は一冊しか出てないが。
取り敢えずタイトルにラノベって入ってたら買わざるを得ない。しかもイラストがMF文庫Jの『桜野きらほ』シリーズでお馴染みの裕龍さんときたらもう購入しない理由が見付からない。
主人公の学(まなぶ)は純文学作家を目指していたが、出版社の部門消滅の影響を受け、気付けば売れっ子ラノベ作家になっていた。
そんな彼が自分の作品の大ファンである腐女子、明日葉に一目惚れするという筋書き。
ものすげー穿った見方をすると、作者の願望含みまくりの妄想乙となるわけだが、個人的にはクリティカルなシチュエーションでした。
ラノベでは主人公が作家というのも珍しけりゃ、社会人というのも珍しい。最近は主人公やヒロインが作家という作品がかなり増えてきたが。
メインは学と明日葉の恋物語なのだが、ラノベを要素として扱っているだけあって、そういったものの商業戦略的なところに言及しているのが興味深い。Twitterで小説を公開するってのは実例があったりするんだろーか。
学とその親友、圭介の友情にも注目したい。明日葉が興奮するほどの仲の良さだが、なかなかアツい友情。
ガガガっていうと、良い意味でも悪い意味でもキワモノ揃いという印象なんだが、これはストレートに面白かった。最後のLOVE寄せとかもうね、読者皆殺しですよね。
あれ、後書きは?
燃:B+ 萌:A+ 笑:B+ 総:A+
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