黙示録アリス

黙示録アリス (富士見ファンタジア文庫)
著:鏡 貴也 イラスト:加藤 勇樹(アークシステムワークス)

そして僕らは━━少女を殺して、世界を救う。

2013年11月の新刊。約3ヶ月1週間の積み。『大伝説の勇者の伝説14 剣の一族の告白』から連続刊行で、またしても鏡さんの新シリーズが始動。だから先に『伝勇伝』を終わらせろとw
『いつか天魔の黒ウサギ』も終わってないしな。まぁ、こっちは完結が見えてるけど。

『いつ天』が面白かったのと、ドラマガの先行掲載が良い感じだったので読んでみようかと。

イラストは大人気ゲーム『BLAZBLUE』のキャラデザをやっているらしき加藤さん。そんなに吸引力があるイラストって感じはしないけど……。
まぁ、『BLAZBLUE』のファン層を取り込める可能性はあるかもしれん。

少女だけが罹患する謎の病《迷宮病》。発症した少女は迷宮を生み出し、周囲に居た人々を飲み込んでしまう。
少女を殺さなければ世界は滅びてしまう。かくして、人々は少女を殺すための授業を始める……という世界観。

この、世界を救うために、いたいけな少女を殺しちゃう俺達KAKKEEEEEEEEEEEEEE!!感な。
主人公の真之介は《迷宮病》を発症した妹を救おうとする中で捻くれてしまっており、それがまた物凄く香ばしい中二オーラを醸し出している。
愛だの友情だのなんてくだらない、金や権力だけが信頼できるものとか、もう良い意味でケツが痒くなってくるw

鏡さんのクッソ軽い文体とクッソ重い設定ということで、どう見てもいつも通りです。本当に有り難う御座居ました。

ところで、宮阪中学とか《脳内魔導記機(ヘッドフォンファズ)》のメーカー、ROLANDとか、どっかで聞いたような固有名詞が出て来てるんだけど、わざとなのかしら。

後書きで膨大な設定がある物語に挑戦するって言ってるけど、今までのシリーズは膨大な設定って括りじゃなかったのか……。

次は2013年12月に『いつか天魔の黒ウサギ13 最後の生徒会』、3月にこちらの2巻。

燃:A 萌:A- 笑:B+ 総:A+

シリーズリンク
黙示録アリス No.2(2014/03)

コミカライズリンク
黙示録アリス <01>(2014/07)

著者リンク
いつか天魔の黒ウサギ13 最後の生徒会(2013/12)