雨音天祢のラノベ作家養成講座 おまえをラノベ作家にしてやろうか!

雨音天袮のラノベ作家養成講座 おまえをラノベ作家にしてやろうか! (講談社ラノベ文庫)
著:舞阪 洸 イラスト:necomi

「専門学校(ここ)に来ている時点で、おまえらには作家になる才能がない」

講談社ラノベ文庫2016年11月の新刊。約1日の積み。業界のベテラン、舞阪さんがラノベ文庫に登場。
タイトルの「雨音天祢」は「あまおとあまね」と読みます。

いつもはこんなタイトルなら奇声を上げながら即購入対象なんだけど、著者が舞阪さんというのがどうにも引っ掛かるんだよなぁ。

俺、この人の本、何冊か持ってるがファミ通文庫『鋼鉄の白兎騎士団』、ファンタジア文庫『狗牙絶ちの劔』、GA文庫『サムライガード』と最後まで読んだシリーズが1つも無くてなぁ。

とはいえタイトルにラノベと付いていれば取り敢えず読まないわけにはいくまい。
帯には大きく、あざの耕平、白鳥士郎、三浦勇雄と書いてあって、ああ推薦文貰ったのかと思ったら、横に特別主演って書いてあって草。

ラノベ作家を目指して専門学校に入った主人公、奈井江隆也が現役女子高生ラノベ作家、雨音天祢の講義を受ける形で物語は進行していく。
雨音先生、学校の制服なのにヘソ出し過ぎでは……。

合間合間に上記の作家さん達が劇中に登場してインタビューを受けていく。といっても別にどんな姿かの描写があったり、ストーリーに絡んだりするわけではないので、本編のおまけとして付いている、くらいの感覚。

短いながらも面白かったが、これなら舞阪さんが集めたラノベ作家インタビューをまとめた本として出した方が良かったのでは……と思う部分もある。

ハウツー本というほどではなく、かといってハウツー本に比べたら楽しめる要素もある……みたいな感じか。物語を楽しむ目的で読んだら肩透かしを喰らいそう。
個人的には、こういうジャンルには業界ネタの方を求めているので楽しめたが。

ただ、あざのさんのデビュー作は富士見ミステリー文庫『Dクラッカーズ』じゃなくてファンタジア文庫『ブートレガーズ 神仙酒コンチェルト』だろ!あっ、ペンネームが違うものはカウントしませんってことだろうか。

後書きで、この本にはエロいイラストが無いって断言されてるんですが、舞阪さんにとっては黒髪美少女の全裸はエロの範疇には入っていないのか……。

そんな具合で、また1作、業界ものラノベが誕生しました。続刊の意思はあるようなので、後は売れ行き次第ですね。

燃:C 萌:A 笑:B+ 総:A

講談社ラノベ文庫

Posted by お亀納豆