迷い猫オーバーラン!10 ……護る?
「そうじゃない!小学四年生とはもっとプリミティブな感情で生きているんだ!いいか、芹沢、おまえは今、小学四年生なんだ!もっと、小学四年生の気持ちになって、『お兄ちゃん♪』と呼ぶんだ!小学四年生っぽく!小学四年生ならできるはずだ!」
『小学四年生、小学四年生連呼するなーっ!』
2011年8月の新刊。約6ヶ月3週間の積み。1年1ヶ月振りの新刊。『パパのいうことを聞きなさい!』7巻からは3ヶ月振り。
公式サイトの新刊予定から消えたときは、アニメが終わったこちらよりも、アニメ化が控えている『パイコキ』の執筆を優先する作戦になったのかと思ったんだけど、実は絵師のぺこさんと揉めていたという一番アカンパターンでした。
しかし、それでも絵師を変えて続きが出たことが凄いよな。下手すると、そのままフェードアウトの危険もあったし。
残りの巻数が3冊と決まっていたからなのか、1巻毎に絵師を変えるという前代未聞の方式。
今回は一時、ラノベの挿絵をよく描いていたヤスさん。
ちなみにコミカライズは発売済みの2巻をもって打ち切り。単行本未収録分は幻となりました。
冒頭にはヤスさんの手による人物紹介4コマがありますが、安心の詰まらなさ。ファンタジア文庫『まぶらほ』の4コマも弾け飛びそうなほど詰まらんかったなぁ。
キャラデザは大幅に変更されたのかと思いきや、そうでもない。みんな大体のシルエットは保ってる。
学園の制服が変わっているのは劇中でデザイン変更されたから。制服をそのまま使うのは権利関係に引っ掛かるのかな。
イラスト変更の被害を強く受けたのは巧以外の男性陣か。1冊しか担当しないのに、男のキャラデザまで起こしてられるかってことなのか、巧以外は挿絵に出て来ません。
さて、劇中2度目の冬。もうじき3年生になる巧達には、そろそろ進路という人生の分岐点が見え始めていた。
そんな中、希は賞金目当てで参加したコンクールで大切なことに気付いていく……というお話。表紙からも判るように希メイン。
中盤から、どんどんハートフルになっていくのが良いんだけど、巧が3人娘の間を走り回って勉強会するシーンがどうにもなぁ。みんなを傷つけたくないって、お前、そういうことじゃねーだろ……。と思うんだけど、皆さん、いかがですか。
最後は乙女姉さんの包容力にやられる形ですね。乙女姉さんマジ聖母。
後書きがやたらシリアスで吹いた。結局誰が悪かったのか。
次は2011年9月に『パイコキ』8巻、11月にこっちの11巻『護らせてあげてもいいわよ!?』、2012年1月に『パイコキ』9巻、2月にこっちの最終巻『護ってなんていってないんだからね!!』、5月以降に『パイコキ』10巻。
燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:A
シリーズリンク
・迷い猫オーバーラン!9 わたしがみんなに護られてるの♪(2010/07)
・迷い猫オーバーラン!11 護らせてあげてもいいわよ!?(通常版)(2011/11)
著者リンク
・パパのいうことを聞きなさい! <7>(2011/05)
・パパのいうことを聞きなさい! <8>(2011/09)
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