パラサイトムーン 風見鳥の巣
「馬鹿が。お前らが信仰してんのは神なんかじゃない。ただのよくわからん化物だ」
電撃文庫2001年5月の新刊。『陰陽ノ京』でデビューした渡瀬さんの2作目にして第2シリーズ。
今でこそ売れ線から外れたイラストを挿絵にラノベを書いてる渡瀬さんだけど、デビュー当時は、こういう萌え絵のシリーズもあったんですよという話で。
元々は友人Sから借りて読んだんだけど、ドハマりして自分で揃えたんだよな。今、改めて確認したら初版で吹いたけども。確か買ったの6巻くらいまで出てからなんだが……。
借りて1回、買って1回読んでる筈なので、多分今回は3回目。何で、積み本無視して再読してるかっつーと、2013年6月に続編と思しき『ストレンジムーン 宝石箱に映る月』が出るからです。
最初は新シリーズも迷宮神群関連作品で嬉しいな~って程度だったんだけど、詳細な粗筋を見たら、ガチで前作キャラも登場することが判明したので。
因果なもので、流石にもう出ないだろうと思って、倉庫に預けたらこれだよ。慌てて出庫手続きしましたよ。いや、逆に考えるんだ。倉庫に預けたらか続編が出たのだと。
さて、主人公、希崎心弥は人の感情が色で見える高校生。彼は夏休みに幼馴染みの少女、弓の初めての里帰りに付き合うことになるが、それは異形の存在、迷宮神群を巡る人々の思惑に巻き込まれるということで……。
驚くべきことに、直接本筋に関係無い固有名詞が恐ろしいほど出ている。ある程度、巻数を出す前提だったのかな。
キャラバンの幹部クラスの名前まで結構出てるしな。
中盤くらいまでは、心弥と弓が迷宮神群の存在を知らないので、一見ライトホラーみたいな雰囲気。
まぁ、戦闘が始まってからも造型がアレ過ぎてホラーだけどな。
全裸翅付き人間軍団VSゴキブリ怪人とか、ビックリするくらいアニメ化に不向きで吹くw
いや、当時はアニメ化なんて、ごくごく一部の作品だけの特権だったから、そこまで見据えてデザインしないだろうけどさ。
凄く捻くれて読むと、ある種、幼馴染み大勝利ものと見ることも出来て、そうするとラストの爽快感が尋常じゃない件。
そういうわけで迷宮神群ワールド1発目となる『風見鳥の巣』でした。この調子で『ストレンジムーン』発売までに6巻まで読んでしまいたいところだが……。
燃:A 萌:A 笑:C 総:A+
シリーズリンク
・パラサイトムーンⅡ 鼠達の狂宴(3回目、2001/08)
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