司書とハサミと短い鉛筆 <7>

司書とハサミと短い鉛筆〈7〉 (電撃文庫)
著:ゆうき りん イラスト:トモセ シュンサク

「……お別れじゃな」
「楽しかったぞ。あと……パンツ、忘れるでないぞ?もう、拙はそなたの創ったものしか穿かぬと、心に決めたのじゃからな」
「わかった。必ず気に入るパンツを作れるようにしておくよ」
「別れの会話にしては、まぬけじゃな」
「まったくね」

2010年8月の新刊。約1年2ヶ月3週間の積み。隔月刊行。
最終巻ということで、表紙は直球ど真ん中、制服姿のフィフ。勿論はいてません。

さて、まさか文人のお父さんが出て来るとは思わなかったよね。てっきり文人の本嫌いの原因ってだけのことかと。
ニキって名前が出た時点で、想像力を超駆使すれば、その正体がお父さんだと判ったかもしれない。

そんなお父さんの力で、2人の《戦闘司書》に分かれていたフィフとルーエットは再び1つの身体に合身が可能になり、フィフ大人バージョンが完成する。
しかし、フィフは文人の作ったぱんつ意外は穿かないと標準装備のぱんつを脱ぎすててしまうのだった。
フィフさん、すっかり調教されてしもうとるやないか!
ぱんつ脱いでる挿絵けしからんな。

激闘の末、《奴》を撃破した文人は《虚ろの図書館》の記憶を全て失い、日常へと戻ることに。
フィフとの別れのシーンは凄く良い形で盛り上がったよな。

新しい始まりを感じさせるエピローグも読後感が爽やかで素晴らしかった。
全体的に面白かっただけに、誤字脱字が散見されたのが惜しい。何故よりにもよって最終巻で……(´・ω・`)

総評

ってなわけで、仕掛け絵本で戦う、電撃文庫『司書とハサミと短い鉛筆』全7巻、これにて完結。
最初の3巻くらいは楽しんで読めたんだけど、中盤でモチベーションが下がってしまって、気付けば1年積み山に埋もれてしまったけど、最後で巻き返したな。

仕掛け絵本という題材が独特。ヒロインと、ちゅーさえ出来ないという状況は生殺しだったけどw
あれ、雲木さんはともかく、夏宰さん、キャラクターとして必要あったのだろうか……?

フィフとの関係性が好きだったので、夏宰さんどころか崎田姉妹さえ要らなかった気がする。
適当に《奴》と戦いながら、ずーっとフィフとイチャイチャしていれば良かったのに(ぇ

次は2011年5月に新シリーズ『魔王なあの娘と村人A ~幼なじみは勇者です~』、10月に2巻『~牛と勇者とパンプキン~』です。

燃:A 萌:A+ 笑:B 総:A+

シリーズリンク
司書とハサミと短い鉛筆 <6>(2010/06)

著者リンク
魔王なあの娘と村人A ~幼なじみは勇者です~(2011/05)

電撃文庫

Posted by お亀納豆