フォルマント・ブルー リミックス

フォルマント・ブルー―リミックス (一迅社文庫)

著:瑞智 士記 イラスト:むらた たいち

「生身の演奏家だからこそ、作曲家や指揮者の意志を超えることができるんです!昔……お父さんが云ってました」
「何が……何が云いたいんだ?」
「わたしが、あなたの意志を超えてみせます」

約6ヶ月半週間の積み。一迅社文庫。2005年に富士見ミステリー文庫から、木ノ歌詠名義でデビューした瑞智さんの原点がこの度、新装版で登場。今は亡きファンタジアバトルロイヤル掲載の短編も収録という隙の無さ。
ある程度の巻数が出せなかった作品の雑誌掲載短編が文庫に収録されるなんて、もう奇蹟と言っても良いと思う。

イラストはスーパーダッシュ文庫の『アリフレロ』やファミ通文庫の『バトルフィールドは空騒ぎ!』のむらたたいちさん。
ミヤスさんのままが良かったなぁ。

ストーリーは不治の病に冒された主人公、春希が自らをシンセサイザーを思い込んでいる少女、伽音と出会ったことで変わっていく……というもの。
ラブコメでもなくバトルでもない青春小説。

何と言っても5年前の作品なので、殆ど内容憶えてないから、どの程度改稿されているのかがよく判らん。家のどっかにはオリジナルがあるんだけど、発掘出来ねぇ……orz
後書きではなるたけ改稿しないようにしたって書いてあったけど。

5年前っていったら、まだ富士ミスが辛うじてミステリーの要素を残していた頃だと思うんだけど、そう考えると、所々ミステリーと言い張れないこともない部分があるな。

いずれにせよ、この新装版が出たという奇蹟を喜びたい。この調子で色んな作品の新装版出してくれないかなぁ。

燃:C 萌:B 笑:C 総:B+

カラっぽの僕に、君はうたう。―フォルマント・ブルー (富士見ミステリー文庫)
カラっぽの僕に、君はうたう。―フォルマント・ブルー (富士見ミステリー文庫)

一迅社文庫

Posted by お亀納豆