文春文庫

赤(ルージュ)・黒(ノワール)―池袋ウエストゲートパーク外伝 (文春文庫 (い47-7))

著:石田 衣良

「嫌だ。忘れることも許すこともできない。これは復讐なんかじゃない。やつらをそのままにしておいたら、ぼくは自分のことが許せなくなる」

文春文庫。『赤・黒』と書いて、「ルージュ・ノワール」と読みます。
研究室の知人に無理矢理貸されたので読む羽目に。粗筋見た時点で肌に合わないは判り切ってるんだが、読まんことにはケチのつけようもないわけで。

タイトルからも判るように、『IWGP』の外伝でサルを始めとして何人か共通のキャラが登場。だからこそ、ちゃんと刊行順に読みたいんだけど、正直そんな冊数を読む気になれません。
マコトも名前だけ登場。最近Gボーイズの集会に顔を出さないらしいが、裏で本編が進行しているんだろうか。

さて、こちらはしがない映像ディレクターのおっさん、小峰がカジノの売上を強奪するところから始まる。あっさりバレて、あわや人生を棒にふるところだったのを口先八丁で乗り切り、自分を嵌めた奴を探すことに。
そもそも裏社会の金に手を付けようとした時点で自業自得じゃね?と思うのは俺だけか?全然感情移入出来ないのは何故だろう……。

多分、小峰の生き方が全く憧れられないのと俺がラノベ脳になってるのが原因だと思うが。

ふと思ったんだが、本文中で「?」は使うのに「!」は使ってないんだよな。小説では「!」は使わないんだ、みたいな小洒落たポリシーでも持ってんのかな。

ラストはスパッと終了。もうちょっと余韻があっても良いんではないか。

というわけで、もう『IWGP』は読まないぞ!読まないったら読まないからな!

燃:C 萌:C 笑:C 総:B

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)
池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

文春文庫

池袋ウエストゲートパーク (文春文庫)

著:石田 衣良

最初はちょっと勇気がいるかもしれないけれど、ネクタイや制服のえり元をゆるめて道端に座ってみる。そうしたら、今までに見たことのない世界がきっと見えてくると思うよ。

文春文庫。研究室の知人Mがガンガンお薦めしてくるので、そんなにおもろいんかと思って借りてきました。
ドラマ化もされた、池袋西口公園周辺の若者達の青春を描くライトミステリーってところか。一応、ジャンルとしてはミステリに分類されてるらしいけど、ミステリ色は相当薄い。

短編連作集なんだけど、どうにも後一歩盛り上がらないと言うか何と言うか。まぁ、そんな盛り上げてどーのこーのって内容でもないのかもしれんけど。気だるい雰囲気を楽しむと言うか。

サンシャイン通り内戦(シヴィルウォー)なんか、冷静に考えたら、えらいことになってる筈なんだけど、誠達の日常自体が個人的には荒んでると感じるので、あんまり深刻な感じがしないんだよな。
あと、誠の一人称の文体がどうにもMF文庫Jの『ギャルゴ!!!!!』を彷彿とさせる。

結論、好きな人はたまらなく好きなんだろうなぁ。取り敢えず三巻くらいまでは読むか。

燃:B- 萌:C 笑:C+ 総:B+

コミカライズ,創元推理文庫

春期限定いちごタルト事件 後(Gファンタジーコミックス)

原作:米澤
穂信 作画:饅頭屋 餡子

 

 いつか掴むんだ、あの小市民の星を。

 

 二月末に発売でした。小山内さんの狼としての本性が露わになる下巻です。ネットで調べて知ったんだけど、これって不定期連載だったのね。何で不定期だったんだろう。誌面の都合か、米澤さんの都合か、饅頭屋さんの都合か。

 

 狼化した小山内さんは怖いけど、ワイルドな小山内さんもそれはそれで。笑顔で復讐してるところとか怖過ぎる。踏まれたい(ぇ

 

 これで終わるのは惜しいなぁ、原作は続きあるんだし、それもコミカライズしてくれないかなぁって思ってたら、巻末に『夏季限定トロピカルパフェ事件』コミカライズの告知があって、らっき!

「夏の小市民はちょっと大胆」って、どんなキャッチフレーズだよw

 

 はいはい原作読みたくなってきた俺の負け。

 

燃:C 萌:A 笑:C+ 総:A

コミカライズ,創元推理文庫

春期限定いちごタルト事件 前 (Gファンタジーコミックス)

原作:米澤 穂信 作画:饅頭屋 餡子

 

「あ…その…場を繋ごうと思って……」

 

 小山内さん可愛いよ小山内さん。

 

 はいはい、原作切ったのにコミカライズ買った俺の負け。だって、まいじゃー推進委員会がやたらと推すんだもの。

 Gファンタジーコミックスで去年の三月頃に出たもの。

 

 小市民を目指す小鳩君と小山内さんが日常の謎に挑まざるを得なくなる青春ミステリ。

 とかまぁ、そんな前置きはともかく、小山内さんが可愛いんですよ!セーラー服+カーディガンとか私服のロングスカートとかツボ過ぎる……。

 

 そういうわけで下巻注文中。

 

燃:C 萌:A+ 笑:B- 総:A

ハードカバー

レインツリーの国
著:有川 浩

もう言うてまうけど、俺ひとみさんのことメールのラリーやってた頃からずっと、カオも知らん頃から好きやったから。待ち合わせ場所にリックドムみたいのが来ても「友達からお願いします」って言えるくらい好きやったから。

さて、『図書館内乱』からのスピンオフ作品です。年の差カップルのエピソードに出て来た本を実際に執筆しちゃうというアレ。この本自体は新潮社からの出版。

流石にスピンオフまで自衛隊みたいな感じというわけではなく、普通に恋愛ものです。相変わらずLOVE寄せが凄い。恋愛小説って、何でもこんなもんなのかな。

感心したっつーか驚いたのは、冒頭で普通に「ライトノベル」って言葉を使ってるということ。この作品を読む人なら、そのカテゴリー自体知らん人が多いんちゃうかなと思うねんけど。
それと、女の子相手にリックドムって言ったって伝わんねぇだろw

この2つで、俺の中で有川さんの作家としての好感度が上がりました。こりゃ『クジラの彼』も読まなきゃならんか。

燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:A-

文庫化リンク
文庫版 レインツリーの国(2009/06)

著者リンク
文庫版 空の中(角川文庫、2008/06)
シアター!(メディアワークス文庫、2009/12)
三匹のおっさん(ハードカバー、2009/03)
文庫版 阪急電車(幻冬舎文庫、2010/08)
文庫版 フリーター、家を買う。(幻冬舎文庫、2012/08)
文庫版 植物図鑑(幻冬舎文庫、2013/01)
文庫版 県庁おもてなし課(角川文庫、2013/04)
新潮文庫版 キケン(新潮文庫、2013/06)
新潮文庫版 ヒア・カムズ・ザ・サン(新潮文庫、2013/09)
文庫版 ストーリー・セラー(幻冬舎文庫、2015/12)
文庫版 空飛ぶ広報室(幻冬舎文庫、2016/04)
文庫版 旅猫リポート(講談社文庫、2017/02)
文庫版 明日の子供たち(幻冬舎文庫、2018/04)
文庫版 アンマーとぼくら(講談社文庫、2020/08)
文庫版 みとりねこ(講談社文庫、2024/04)

アニメ,講談社文庫

「此処は久保の中なんだよ」

関口先生の挙動不審っぷりと久保の中発言が否応なしに最終話へと物語を盛り上げていく。
アバンの関口先生の作品「目眩」では黒衣の男役で京極さんが出演。この人、自分の作品が映像化されると、ちょくちょく出演するらしいな。

ところで、アニメでは伊佐間が序盤で出て来ていないが、どうやって最後の伏線回収するの?

燃:B+ 萌:B+ 笑:C 総:A+

反復リンク
2回目

エピソードリンク
第十一話「魔窟の事」
最終話「魍魎の匣、あるいは人の事」

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