タロットの御主人様。⑦

タロットの御主人様。〈7〉 (電撃文庫)

著:七飯 宏隆 イラスト:YUKIRIN

「……負け犬呼ばわりされて感謝するなんて、あなたマゾなの?」
「気が変わったわ。まだ占いショーはあるのでしょう?どうせ暇だし、最後まで見届けてあげる。ただし――私の見ている前で失敗なんてしたら、お仕置きよ」
「大丈夫ですとも、女王様。……今度は、絶対に失敗しませんから」
「ふふっ。いい顔になったじゃない。それでこそ私のイヌよ」

約二ヶ月三週間半の積み。七ヶ月振りの新刊。『放課後限定勇者さま。』からは隔月なんだな。
表紙はアメジスティア。帯を外すと勿論ぱんつが見えますが、段々見え方に無理が出て来てる気が……。
って、何でアメジスティアやねん!!今まで表紙はタロットに『憑依』された女の子って縛りだったじゃんか!
はっ、これはまさかアメジスティアがタロットに『憑依』されるフラグ!?かと思ったけど、全然そんなことはなかったんだぜ!
BGBの部誌に表紙の統一性が美しいとか書いた途端にご覧の有様だよ!

さて、予告通り文化祭です。一般来場者アンケートで見事トップを取ったクラスは行先自由の特別修学旅行へと行けるんだとか。何それ、面倒臭ぇええええEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!
そりゃフィクションだから、そんな展開が出来るのは判ってるけど、現実にあったらと思うとぞっとするな。

秋人達のクラスの出し物は彼の占いをメインに据えた占い喫茶。ウェイトレスの制服は大正時代の女給さんのような清楚なデザイン。
訳あって、ミニスカ魔女ッ子の衣装にチェンジされたが、女給さんの方が詳しく見たかったな。

今巻開始時点で封印されているタロットは十一枚。丁度残り半分。
今回は秋人の生命を狙って文化祭に“審判”、“女帝”、“力”の三枚が来襲。文化祭を見に来ていた真冬と協力して戦うことに。

“力”は秋人が、“女帝”は真冬がそれぞれ封印。“審判”は取り逃がしたが、突如現れた“ジョーカー”に封印される。
この“ジョーカー”、既に“皇帝”も封印しており、“皇帝”が『憑依』しているのは何と科学部の二階堂先輩の恋人、聖(ひじり)という少年。
二階堂先輩は一巻から出てるけど、まさかこういう形で絡んでくるとはな……。どこまで当初の予定通りに動いてるんだろう。七飯さんは途中で打ち切られると確信してたらしいけどw

もしかして“ジョーカー”が四阿四季から「春」を分け与えられた者だったりして?
会話の端々に登場する“白”とは一体?二十三枚目のタロットとでもいうつもりか。
何だか面白くなってきやがった!

そして八久住さん、決意の告白。って、そこで引っ張るんかい!!いやまぁ、告白のシーンで引っ張るのはそう珍しいことでもないけど。

次は十二月。変わった場所に行って遊びまくる予定だとか。アンケートの優勝賞品の修学旅行で何処かに行くってことかな。

燃:A 萌:A 笑:B- 総:A+

電撃文庫

Posted by お亀納豆