【ラノベ】俺が好きなのは妹だけど妹じゃない 11巻【最終巻/感想/ネタバレ】
著:恵比須 清司 イラスト:ぎん太郎
篠崎さんは一つだけ勘違いしていることがある。
それは、永遠野誓という作家が何の天才かってことだ。
ラノベのじゃない、妹モノのでもない。
それはな、好きな人をどこまでも愛する天才だ。
溢れるほどの想いを物語という形にまでしてしまい、それでも果てることのない無限の愛情を持ち続ける天才なんだよ。
2020年3月の新刊。約2日の積み。3ヶ月振りの新刊。最終巻だというのに割とすんなり刊行されましたね。
表紙は最終巻に相応しくウェディングドレス姿の涼花。青系の配色が多めなのは涼花のイメージからかしら。
さて、遂に兄への想いを告げた涼花。衝撃を隠せない祐だったが、これまでの涼花の行動がようやく腑に落ちたわけで、2人は晴れて両想いに。永遠野誓タイムと称して改めていちゃいちゃすることに……。
現実で兄妹がいちゃいちゃするわけにはいかないという大前提を掲げながらも、このシリーズでそこまでシリアスな問題を突き詰めるのは作風ではないでしょうということなのか、基本的にいちゃいちゃすることに肯定的。ほんといっちゃいちゃしやがって……。
両親にどう説明するのかという問題は触れられすらしませんでしたね。そこをツッコむとリアル過ぎるからかな……。
舞以外のヒロイン達も一応の気持ちの決着を迎えている。大分駆け足だったけどな……。まぁ、かといって1冊ずつ使ってやったらやったで間延びするか。
クライマックスはこれから永遠野誓というラノベ作家をどうしていくかに焦点が当てられる。妹の代理人としてラノベ作家を務めるというところから始まったシリーズだし、自然な流れか。
祐が本当の永遠野誓として新作に本作のタイトルを付けて世に出すという結末は美しいエンディングで良かったですねぇ。
総評
そんなわけでまさかのアニメ化も果たしたファンタジア文庫『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』本編11冊、短編集2冊の計13冊、これにて完結。足掛け3年7ヶ月。
これだけの長期シリーズ化しておきながら、妹ちゃんをメインヒロインとして一切ブレなかったのが凄い。どこまで行っても他のヒロインは噛ませの域を出なかったしな……。
一方、サブヒロイン達が集まってドタバタするという明らかに茶番な展開が目立ったのはちょっといただけないぞ。もうちょっと巻数を抑えて妹ちゃんとの関係性に焦点を当てたら引き締まったんではないかと思う。
ぎん太郎さんに挿絵を担当してもらったことも大きかったのではなかろうか。イラストアドの高さが半端無かったもんなぁ。
次は同時発売の新作『両手に妹。どっちを選んでくれますか?』となるが、別に妹ものが好きで本作を買っていたわけではないのでスルーですね。
燃:A- 萌:A 笑:A 総:A
シリーズリンク
・俺が好きなのは妹だけど妹じゃない 10巻(2019/12)
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