僕と彼女とギャルゲーな戦い

僕と彼女とギャルゲーな戦い (メディアワークス文庫)
著:西村 悠 イラスト:夏生(なつお)

「あたしはな、口先だけの野郎が大嫌いなんだよ。ライターに二言はねえ!言ったからには死ぬ気でやれよ!ただしゲームができあがるまでは死ぬな!」
「ゲームができあがった後なら?」
「死んでよし!」

メディアワークス文庫2010年11月の新刊。約2年3ヶ月の積み。
電撃文庫からデビューしたものの、いまひとつ奮わない西村さんがメディアワークス文庫に登場。
なのに、思いっきりラノベっぽいタイトルという。多分、タイトルに釣られて買ったんだった気がする。

小説家になる夢を諦め、就職活動を始めたものの、一向に内定を貰える気配の無い大学生、嶋谷一は、ある日、高校時代の憧れの先輩から、とんでもない依頼をされる。それは、彼女達の作るギャルゲーのシナリオ執筆で……というお話。
著者自身の経歴を活かしたわけか。

この流れだと、即エロゲーにイメージが直結しそうなものだけど、これに関しては、いわゆる全年齢向けゲームです。

うーむ、メディアワークス文庫で出した意味がイマイチよく理解らない。ラノベを読まない層に向けているにしてはタイトルがド直球だしなぁ。
内容も弾けているどころか、真面目一辺倒で、でも、一は物語開始までギャルゲーに触れたこともないのに、一回プレイしただけでマンセー状態だし、リアルなのか何なのか……。

というか、折角の年上のお姉さん要素が全然活かされてないじゃないか!もっと!もっとLOVEに寄せたまえ!露骨なのじゃなくても良いんです!何かこう、匂わせる感じで良いんですから!

ラストは、それなりに盛り上がっただけに勿体無いんだよな。
次は2011年9月に『妄想ジョナサン』。

燃:B+ 萌:B- 笑:C+ 総:A-

著者リンク
読書の時間よ、芝村くん!(一迅社文庫、2009/03)
神様の言うとおりっ!(電撃文庫、2009/08)
秋津楓はアたらない!(一迅社文庫、2010/09)

メディアワークス文庫

Posted by お亀納豆