魔界探偵 冥王星О ウォーキングのW
著:越前 魔太郎 イラスト:ブリキ
「……なぁあんた、寂しくないか?」
「寂しい、とは?」
「名前も明かせなくて、誰にも心を許せなくて。そんな社会の中で一人生きていることに、寂しさを覚えないのか?」
「もしそういった感情が芽生えるのなら、私は人間なのだろうな」
電撃文庫2010年4月の新刊。『冥王星O』シリーズ第2弾。最初、絵師が誰か伏せてあったから、謎のままにするのかと思いきや、裏表紙の折り返しにはちゃんと書いてあるワナ。まぁ、ある程度想像つくけども。
街の近くの森に落ちた隕石を見に行こうとする3人の少年達と冥王星Oの物語が交互に語られる。
ところどころに『ヴァイオリンのV』との関連性を匂わせる描写があってニヤリとさせられる。こりゃ1冊読んだら、全部読まなきゃという気にさせられるな。
異能バトル要素もあるって刊行前に言われてたから、てっきり電撃から出たこの本にそういう要素が入っているんだと思っていたら、講談社ノベルスの『V』の方がガチでバトルしていた件。
こちらはミステリー要素の方が大きかった気がするなぁ。
【窓をつくる男】というキャラが何だか好き。何だろうな、彼のまとう雰囲気が好きというか。この人はシリーズ通して出て来るのかな。
最後まで読めば判るんだけど、『V』に続くと書かれています。
気になる著者ですが、入間人間さんだそうです。文章は確かに、それっぽいです。ブリキさんと組んでるってのがそもそも怪しいわけだが。
次は6月、つまり今月に講談社ノベルスから『ホーマーのH』。ホーマーと言えば、『ガンダムOO』のホーマー・カタギリなわけだが。
ところで、電撃文庫と講談社ノベルスのコラボって言ってるけど、現段階で発表されてる予定では電撃文庫から出るのって、これだけじゃん。
燃:B 萌:C 笑:C 総:A-
シリーズリンク
・魔界探偵 冥王星O ヴァイオリンのV(講談社ノベルス、2010/04)
・魔界探偵 冥王星O ホーマーのH(講談社ノベルス、2010/06)
イラストリンク
・僕は友達が少ない(MF文庫J、2009/08)
・トカゲの王Ⅰ -SDC、覚醒-(2011/07)
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