S RED ザ・スニーカー100号記念アンソロジー

S RED ザ・スニーカー100号記念アンソロジー (角川スニーカー文庫)
著:吉田 直/安井 健太郎、三田誠、岩井 恭平、林 トモアキ、沖方 丁、森岡 浩之
イラスト:THORES柴本、pako、四季童子、あかつき、島田 フミカネ、日向 悠二

「あー、なんか世界とか救いてえ━━っ」

『BLUE』と同時発売。あちらが全てザスニ掲載作品だったのに対し、こちらはザスニ掲載以外の短編も含んでる。
表紙は『トリニティ・ブラッド』。

『トリニティ・ブラッド apocrypha Hard Rain』

著者の吉田さんが急逝した後、同レーベル『ラグナロク』の著者、安井さんが執筆した短編。吉田さんの死後に刊行された『トリニティ・ブラッド』の本に収録されていたそうな。

主人公のアベルがほぼ出て来ないので、これだけではどんな作品かよく判らないや。

『レンタルマギカ 魔法使いの祝祭』

アニメのDVD6巻の限定版に収録されていたもの。書き下ろし短編が付いているのは6巻だけの模様。
にしても、こんなところに収録するとはやり口があくどいと言うか何と言うか……。文庫化するだけでも有り難いと思うべきなんだろうが。
内容としては、要はクリスマスパーティー的な。久し振りに、穂波や猫屋敷さん、アディリシアさんの居る<アストラル>が見られたな。

『消閑の挑戦者 夏のドミノ』

ザスニ掲載。読むの初めてなんだけど、ヒロインの小槙が可愛いですね。主に四季童子さんパワーですが。

『パリエルがしがしいきましょう!』

ザスニ掲載。当然のように、『ミスマルカ』の短編だと思っていたら、全く関係無いワナ。読者参加企画用の短編なんだそうで。いや、これはアカンやろ。『ミスマルカ』が収録されてるから買ったって人からしたら詐欺ですよ。
一応、林さんの作品は全部世界観共通って縛りに入ってるのかな?絶対違うとは言い切れなそうだが……。

お話はまぁ、うん。

『オイレンシュピーゲル 三匹のタンタン・タカタカ・タンタンタン』

ザスニ掲載。『シュピーゲル』シリーズのプロトタイプの短編だそうで。あ-、この世界観、俺の肌に合わねーと改めて実感させられたわ。

『いつものように爽やかな朝』

ザスニ掲載。2006年に『時をかける少女』の公開に合わせた特集で書き下ろされたもの。同じタイムリープをテーマにしてるのに、こうも毛色が違うかと。つーか、最後の最後でなんちゅー後

味悪いものを仕込んでんねん。
もうちょっと他の短編との収録順を考えてほしかったぜ……。まぁ、作家のネームバリュー考えたら、致し方ないのかもしれんが。

まとめ

意外と早く読めちゃった『RED』でした。『BLUE』と比べて、どっちが上ってのはないかなぁ。どっちも今ひとつだったというか(ぉ
繰り返し言うが、企画自体は面白いと思うんだ。本としてまとめるのも結構手間だったと思うし。

燃:C 萌:A- 笑:C+ 総:B+

角川スニーカー文庫

Posted by お亀納豆