火の国、風の国物語11 王都動乱

火の国、風の国物語11 王都動乱 (富士見ファンタジア文庫)
著:師走 トオル イラスト:光崎 瑠衣

「よかろう、問答など続けても埒が明かぬ。力なき理想など妄言と同じだ、貴様に人を救う力があるというのなら、まず私をこの場にて討ち取って見せるがいい」
「望むところです。両雄並び立たず、ここで雌雄を決するとしましょう」

約7ヶ月半週間の積み。4ヶ月振りの新刊。表紙はエレナ。
表紙をめくったら、総扉がいきなりジェレイドの盛大な吐血シーンでショッキング過ぎる。
冒頭には簡単な年表が掲載されている。何で今更……?

さて、今回はアレスが再起する少し前、フィリップが何をしていたのかというところから。
フィリップは実に良い悪役に成長したよなぁ。登場初期なんて、そのままポコっと死んでもおかしくないキャラだったのに。
そんなフィリップの前に接近する貴族の娘ルノア。珍しくサービスシーンが劇中にあるという。
大抵、イラストだけの何ちゃってサービスだしな。

ここまできたら、最早サービスシーンなんぞ入れようが入れまいが売上に関係無いと思うんだが、単に担当さんか師走さんの趣味なのだろうか。

アレスが復活したのと入れ替わるようにして、ジェレイドがどんどん窮地に陥っていく。
やっぱり最後は死んじゃうのかな。

物語はアレス、ジェレイド、フィリップの3人を主人公として進行していく……のかと思いきや、ここにきて、すっかり存在を忘れていたエレナが動き出した。
果たして彼女の行動は誰に勝利の鍵をもたらすのか……ってところで続く。

次は後書きでは2011年3月となっているが、実際には4月に12巻『傑士相求』です。

燃:A 萌:A- 笑:C 総:A+

シリーズリンク
火の国、風の国物語10 英雄再起(2010/07)
火の国、風の国物語12 傑士相求(2011/04)