【ノベライズ感想】物語 Go!プリンセスプリキュア 花とレフィの冒険
著:秋之 桜子 表紙イラスト:宮本 浩史
本分イラスト:我妻 康美(あがつま・やすみ、スタジオ・メルファン)
「頭ん中、プリンセスプリキュアだらけで、どんなプリンセスプリキュアに会えるんだろうって、求めまくりでしたぁああ!」
求めまくり(意味深)
講談社KK文庫2017年3月の新刊。約2日の積み。
『Go!プリンセスプリキュア』の秋映画『映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!』の中編『レフィのワンダーナイト!』の続編が講談社KK文庫より登場。
講談社KK文庫とは児童向けの新書サイズの小説で、要は青い鳥文庫だの集英社みらい文庫だの、あの辺の系統のレーベルである。
著者は上記映画の長編『パンプキン王国のたからもの』の脚本を執筆した秋之さん。『レフィ』の脚本って誰が書いてたんだろう。調べても出て来ないんだよな……。
表紙イラストは『レフィ』の宮本監督の手によるもの。流石に本文挿絵まで求めるのは贅沢かしらんw
刊行決定が発表されたときはファン一同驚いたものだが、それに混ざってテレビシリーズ監督のタナカリオンまで一緒に驚いていたの笑う。
いくら権利関係は東映が持っているとはいえ、監督なのにここまで知らされないものなのか……(戦慄)
まぁ、そんなわけでタナカリオンが絡んでないなら、取り敢えずプリンセスプリキュアが登場する、といった程度のほぼほぼ別作品なんでしょ……?と思っていたら、時系列がテレビシリーズ以降で、大人になったはるはる達が登場して白目。
監督がノータッチだから正史というわけではないだろうけど、それでも凄いことやで。流石に成長したキャラの挿絵は無いし、変身すると当時の姿に戻るんだけどな。
主人公は絵本「プリンセスプリキュア」シリーズの大ファンである少女、花。外見はレフィにそっくりだけど、別に血筋的に繋がっているとか、そういうことはない。
ある日、レフィと呼ばれる女の子がプリンセスプリキュアの助けを借りてナイトパンプキンと戦うという不思議な夢を見た花。
その物語を不思議な日記帳に記したことで、パンプキン王国を救うという予期せぬ冒険をすることに……。
花、若しくはレフィの一人称で進行するストーリーなんだけど、とにかく花のテンションが高いの何の。
ホンモノのプリンセスプリキュアに会えて大興奮しっ放しなのが面白いw
一般人の視点だとプリキュアって、こう見えてるんだってのが判って楽しかったですね。まぁ、花は特別好きって気持ちが溢れ過ぎてるんだが……。
「猪突猛進であること」を「チョトツる」って言うの好き。使っていきたいけど、使えるタイミング無ぇな……。
テレビシリーズ最終回で唯一、将来何をしているのか判らなかったはるはるは、大学卒業後、実家を手伝って新作和菓子を作ったりしているそうな。
人気絵本作家となったゆいとは今でも親交がある。ゆいが人々の記憶から消えたディスダークとの戦いを記録しておく者としての役割を担っているって設定、この本のオリジナルだよね?
ちなみにイルカのティナにも少しだけ出番があります。
『パンプキン王国のたからもの』でレフィの人形が登場した理由も明言されているわけではないが、ある程度想像がつくようになっている。
本編で最終的に封印されたプリンセスプリキュアのアイテム群。これ等が使えるようになる理由もちゃんと本編を台無しにしない形、かつ納得の出来る説明がなされていてグッジョブと言わざるを得ない。
しかも、しれっと劇中オリジナルのモードエレガントと必殺技プリキュア・リヤン・エテルネルまで登場。完全に映画ですわ。
リヤン・エテルネルの声に出して言いたい厨二ワード感は異常。
ってな具合で、まさかの映画続編ノベライズでした。ちゃんと続編として、しっかり成立していながら、かつ映画で説明し切れていなかった部分を補完する良ノベライズでした。児童書と思って舐めてたぜ……。
ってか、この構成、普通に映画として作っても成立するぞ……。
角川つばさ文庫から出ていた『オールスターズ』のノベライズは微妙だったが、こういう形ならじゃんじゃん出してくれて良いのよ。
カバーの折り返しには講談社キャラクター文庫の方の宣伝も載っているし、これはちょこちょこ展開していくつもりと思って良いのか。
Twitterを見ていても、この本の話をしている人があんまりいないのでチェック漏れ起こしてんじゃないの。早く買ってこいよバカタレが、次に繋がんねーだろうが!
燃:A 萌:A+ 笑:A 総:A+
映画リンク
・映画 Go!プリンセスプリキュア Go!Go!!豪華3本立て!!!(2015/10)
シリーズリンク
・小説 魔法つかいプリキュア! いま、時間旅行って言いました!?(2017/10)
物語 Go!プリンセスプリキュア 花とレフィの冒険 (講談社KK文庫) | |
秋之 桜子 宮本 浩史
講談社 2017-03-15 |
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