代償のギルタオン

代償のギルタオン (スーパーダッシュ文庫)
著:神高 槍矢(かみたか・そうや) イラスト:おぐち

「ふざけてんのはどっちだ?戦争舐めんな。命を舐めんな。非人道的なのは百も承知なんだよ。けど、それでもやらなきゃならねえんだ。好きでやってんじゃねえんだ。文句があるなら、てめえが死ぬか?」

スーパーダッシュ文庫2013年10月の新刊。約3ヶ月の積み。
第12回スーパーダッシュ小説新人賞優秀賞受賞作。応募タイトルはそのまま。

最初はスルーしてたんだけど、異常にプッシュされているのと、ロボットのイラストを見たら気になってしまい、ちょっと遅れて購入。
改めてタイトルを見ると、いかにもなロボットもののタイトルだよな。

舞台は科学技術がそこそこ発達している異世界。そこではオーパーツ的に発掘される巨大人型兵器ギルタオンを使って、国家間戦争が繰り広げられていた。
孤児である主人公ライクは、より良い生活を求めてきょうだい達と共に首都ランフェルドへ向かうが……というお話。

ギルタオンとは本作に登場するロボットの総称で、全ての機体が起動には何らかの代償が要求される。
それも1度支払っても終わりではない上に、失うものに価値を感じていればいるほど能力が強くなるという鬼畜仕様。

基本的にロボットものっていうと、最初に主人公が偶然から主役機に乗り込んじゃう的展開だと思うんだけど、本作ではライクがギルタオン・キルクライズに乗るのはラストだけ。
それまではギルタオンがいかにえげつないシステムなのかの描写に割かれている。
ベッツェオはフェードアウトしたけど、生きて再登場するんだろうか……。

キルクライズは搭乗者が大切に思う者の命を代償とする。ちょっと『幻想水滸伝』のソウルイーターを思い出したわ。

冒頭にある終章で囚われているのはライクなのかしら。時系列がいつにあたるのか、よく判らないけども。

確かに面白かったけど、スーパーダッシュがこれをがっつり推す理由がよく理解らない。売れ線から外れ過ぎも良いとこだしなぁ。
それに同じく新人デビューでロボットものだった『覇道鋼鉄テッカイオー』は3巻で終わったっぽいし……。
本作も3巻で終わってしまいそうな気がしてならないw
次は2014年2月に2巻です。

燃:A- 萌:B- 笑:C 総:A

シリーズリンク
代償のギルタオン <2>(2014/02)

スーパーダッシュ小説新人賞優秀賞リンク
サカサマホウショウジョ(第10回、2011/11)

スーパーダッシュ文庫

Posted by お亀納豆