【ラノベ】聖剣使いの禁呪詠唱 22巻【最終巻/感想/ネタバレ】
著:あわむら 赤光 イラスト:refeia
「俺は━━俺から奪っていく奴を、絶対に許さねえええええええええええええええええええッ!!」
これで、終。
「終」は「つい」と読んでね。
2018年6月の新刊。約1年8ヶ月3週間の積み。8ヶ月振りの新刊。『アレクシス』7巻からは隔月刊行。
表紙は勿論、諸葉、サツキ、静乃の3人。この3人が表紙に揃うのはアニメ化発表時期の10巻とこの巻だけなんだな。
流石にラストということで、あわむらさんもすっと書き上げることは出来なかった様子。その分、約430ページというシリーズ最厚の仕上がりとなっている。
さて、天空に浮かぶ赤き月へと向かった諸葉達。サツキと静乃達が暗黒騎士を食い止めている間に、ランクS達は安東の元を目指す。
一方、地上では世界中に大量の《異端者》が出現していて……。
石動先輩が最終決戦に乗り遅れたまま終わることなんて無いとは思っていたけど、いざ更にパワーアップを遂げて立ち上がる姿を見ると感慨深いものがあるな。
そんな彼に成長のきっかけを与えたヂーシン。まだ出番があっただけでも驚きなのに、まさか味方になった上で生き残るとは……。
こいつには散々苦労させられたが、いざ味方になると鬼のように心強いんだよなぁ。
貝利仙女が天使級《異端者》って話、どっかでしてたっけ?2人の天使級というのは雷帝と仙女だったわけか。
どちらも最終決戦への出場は叶わなかったのが意外。
圧倒的な安東の力にはランクSでも殺されないようにするのが精一杯。しかし諸葉がこれまで出会ってきた人達が一緒ならば。
赤い月へ仲間達が次々と懸け付けてくる展開は燃えずにはいられない。
安東は一旦想定が外れてからは脆かった印象。もう少し抵抗してくれても良かったようにも思う。
フィニッシュは二刀となったサラティガと新たな第十三階梯で。きっちりタイトルを回収していくのがすこ。
最後には第十四階梯とか出るんじゃないかと思ったが。
エピローグにたっぷり100ページ近く割いてくれているのが嬉しい。安東が消えたら、《異端者》も出現しなくなって白騎士機関もお役御免になるんじゃないかと思ったら、安東の魂の欠片から生まれる幻想級《異端者》が出現、救世主達の戦いは続いていた。
あれあれ?これ、もしかして次世代の救世主達が活躍する第2部やれるんじゃね?
主だったキャラは皆、生き残ったか。何名かは脱落するかと思ったんだけれども。繰り返すがヂーシンが生き残ったのがほんと意外w
カミー先輩が最後までカミー先輩だったのほんとすき。
諸葉はきっちりハーレムを完成させていて。サツキと静乃を差し置いて、春鹿先輩とレーシャが身篭ったのが驚きである。
それにつけても何と最高のハッピーエンドであることか。
後書きではアニメとゲームを含む全てのメディアミックスにお礼を言っていて好感が持てる。どこまで本音で言ってるのか判らんけど……w
総評
そんなわけで2つの前世があるなんて超最強なGA文庫『聖剣使いの禁呪詠唱』全22巻、これで、終。
足掛け5年7ヶ月。年数としても結構なものだが驚異的な刊行ペースで進んでいたので大長編となりましたね。
主人公の諸葉は最初からえげつない強さで殆ど苦戦らしい苦戦をした印象が無いのだが、その分、彼を取り巻く人々の成長が著しく、もがきながら前へ進む様に何度も泣かされましたねぇ。
特に石動先輩とカミー先輩が格好良かったよなぁ。全然ベクトルの違う2人だけど、不思議とどちらも暑苦しいんだよね。
また、そんな魅力的なキャラ達が織り成す戦闘シーンの味わいが深くてなぁ。言葉のチョイスが厨二心を絶妙にくすぐるというか。
俺が戦闘シーンを誉めるなんて、なかなかないんだからね。
「思い━━出した!」とか「綴る!」とか声に出して言いたくなる台詞があるのも良かったよね。特に「思い━━出した!」はめっちゃ使い易くて捗るのよな。
次は同時発売の新シリーズ『百神百年大戦』1巻、8月に『アレクシス』8巻、11月に『百神百年大戦』2巻、2019年1月に『アレクシス』9巻、4月に新作『黄昏の騎士団、蹂躙、蹂躙、蹂躙す 』、2020年2月に新作『俺の女友達が最高に可愛い。』。
燃:A+ 萌:A 笑:A- 総:S
シリーズリンク
・聖剣使いの禁呪詠唱 21巻(2017/10)
著者リンク
・我が驍勇にふるえよ天地 Vol.7 -アレクシス帝国興隆記-(2018/04)
・百神百年大戦(2018/06)
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