【ラノベ】黒鎖姫のフローリカ【感想/ネタバレ】

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著:坂照 鉄平 イラスト:鍋島 テツヒロ

「お前はまだ、俺を『繋いで』る━━━━鎖はまだ、繋がっている!!」

ファンタジア文庫2012年11月の新刊。約8年2週間の積み。『L 詐欺師フラットランドのおそらくは華麗なる伝説』を4巻で完結させた坂上さんが3年振りに復活。そんなに空白期間あったのか。
タイトルの「黒鎖姫」は「くろひめ」と読みます。多分、タイトルの厨二臭さに惹かれて買ったんだった筈。

不死の怪物『落胤(フォーキィ)』に脅かされる世界。護法神官となった主人公スタッグは少女を『落胤』から庇って落命してしまう。しかし、その少女フローリカもまた『落胤』で、彼女はスタッグを不死者として復活させて……。

こういう専門用語が飛び交うかっちりした設定の世界観って最近あんまり読んでなかったから、オラわくわくすっぞ。作品全体に漂う薄暗い雰囲気も厨二臭くて良いよね。
怪物の咆哮の時だけフォントを変える演出はダサいと思いますが……。

『落胤』の中にも様々な派閥があって、その勢力争いがメインになってくるような形か。フローリカの配下の『落胤』達もクセが強くて楽しい。あんまる不死者って雰囲気じゃないけどなw
踏まれた瞬間に犬のウ〇コに変身するのは流石に笑う。踏まれた身体、どうなるんだよw

光と闇の狭間で苦悩するスタッグ。ひとまずはどちらとも付かず離れずの距離感を保つことになったが、これは最終的にはどちらかを選ばないといけないよなぁ。これは答えを出すの難しいぞ……。
先々への設定を練られているようで、ここから色んな不死者とのバトルが激化していくのか……と思いきや2巻すら出ていないという。アルェー?
そんな1巻で打ち切るほど酷い内容では全然ないと思うが……。

坂上さんはこの後ファンタジア文庫では本を出しておらず、一迅社文庫で1冊を出した後、業界から姿を消した模様。ソシャゲのシナリオでも書いてんのかしら……。

燃:A- 萌:A- 笑:A- 総:A

イラストリンク
倒錯クロスファイト(メガミ文庫、2011/01)
犬とハサミは使いよう(ファミ通文庫、2011/02)
妹はラノベの女神ちゃん(スマッシュ文庫、2012/08)
駿英血統 神馬を継ぐ者(NOVEL 0、2016/10)

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黒鎖姫のフローリカ (富士見ファンタジア文庫)