著：竹田 裕一郎　原作：矢立 肇
イラスト：木村 貴宏／中谷 誠一

それは、破壊神を超えた至高の存在。それは、勇気の究極を超えた姿。我々がたどりついた、最終最後の勝利の鍵。その名は━━

勇者王ファイナル・ガオガイガー!!

2021年９月の新刊。約４週間の積み。１年５ヶ月振りの新刊。連載を追っていたこともあり、この程度では殆ど待ったという気がしませんね。
表紙は凱とラミア、後ろにガオガイガー。

いよいよ本当の最後。ボリュームアップにボリュームアップを重ねて、驚異の600ページである。最初は上下巻想定だったのに膨れ上がり過ぎだろｗ
巻頭のカラー設定画はまず華ちゃんとアルエットから。ちょっと美少女過ぎない……？華ちゃんに至ってはちょっとぱんつ見えてるし……。

阿嘉松さんの設定画は果たして優先度の高いものだったろうか……。オッサンの設定を載せるくらいなら星龍神の設定画を見せてほしかったぞ……。
夢装ガオガイガーやマーグアームをコネクトしたファイナル・ガオガイガーはボリューム満点で凄ぇな。
えっ、ゴルディオンダブルハンマーがテレビシリーズの頃から構想があったってマ？

覇界王キングジェイダー＋シルバリオンクラッシャーは首無し巨人がデカい顔の付いたハンマーを持ってるって、完全に絵面が化物なんだよなぁ。
ベターマン・カタフラクトテラは色味が統一されるんだな。ロボ周りの設定画は掲載されていないものも多いんだけど、それでも満足度が高い。

連載当時は米たにさんが多忙のため監修が入らないまま掲載された回もあったそうな。今回はそういった部分も監修されているとのこと。俺の記憶にある限りではこんなん連載時には無かったぞ？という部分は見当たらなかったかな。

連載当時に感想は大体書き尽くしているとは思う。しかし三大勇者王の同時ファイナルフュージョンやみんなの勇気を乗せて撃ち出すブロウクンファントムはアツいと何回でも思っちゃう。
地の文は時々、小林清志さんの声になっちゃうよね。意図的に当時のナレーション風に寄せてる時もあるし。

結局、ベターマン達がエヴォリュダーを敵視しているというのはミスリードだったんだな。
種明かしを見た後で通して読むと、ラミアの言動が一貫していたことが判る。ってかこれ、覇界の眷属を全員倒す前に凱が青の星の覇界王として覚醒してたら詰んでたのでは……。

別次元へと渡ったソムニウムは1000人くらいいたらしいが、そう考えると戦える力を持ったアニムスの実に適性のあるソムニウムはごくごく僅かということなんだろうか。

挿絵の量がちょっと物足りなかったかなぁ。エモいところをピンポイントで狙い撃ちしてくれているので各イラストの満足度は非常に高いのだが。
戒道と正気を取り戻したＪの再会をチョイスした人は偉い。エモエモのエモなんだよなぁ。

書き下ろしは獅子王夫妻と天海夫妻の合同結婚式の様子。みんなが幸せそうで涙がちょちょぎれる。
しかし結婚式の場でファイナルフュージョン承認は完全に下ネタなんだよなぁ……。こんなエモい下ネタ見たこと無い。
凱も悪乗りしてるし……。ルネに騙されてスーツ着てくるＪ可愛過ぎんか？？？

後書きによるとこれでもまだドラマＣＤ等、外伝で語る想定だったものが実現せず本編には入らなかったとか何とかで、まだ語ることあんのかよｗ

総評

そんなわけで星を超えた御伽話『覇界王 ～ガオガイガー対ベターマン～』全３巻、これにて完結。単行本だけなら足掛け４年３ヶ月。いやぁ長かったなぁ。

何はともあれ関係者が誰一人欠けることなく単行本最終巻までが刊行されたことに感謝したい。本当に有り難うございました。
20年以上の歴史のある作品の完結に立ち会えたことが誇らしくすらある。やっぱり最後は文句無しのハッピーエンドが良いよね。

これで完全終了かというと、全然そんなことはなくてコミカライズはまだ連載しているし、『スーパーロボット大戦３０』への参戦もある。
終盤はプロットを先にバンナムに提出して、それに沿うように執筆していたそうなので、ほぼ終盤まで再現してくれる模様。今からプレイするのが楽しみでならない。
この勢いに乗ってアニメ化してくれんかなマジで。

燃：A+　萌：A+　笑：Ａ　総：S+

シリーズリンク
・THE KING OF BRAVES GAOGAIGAR NOVEL.04 覇界王 ～ガオガイガー対ベターマン～ 中巻（2020/04）

コミカライズリンク
・勇者王ガオガイガー外伝 キングジェイダー －灼熱の不死鳥－（2022/11）

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覇界王~ガオガイガー対ベターマン~下巻 (モーニングスターブックス)