新潮文庫版 十二国記 図南の翼

図南の翼 十二国記 (新潮文庫 お 37-59 十二国記)
著:小野 不由美 イラスト:山田 章博

「━━だったら、あたしが生まれたときに、どうして来ないの、大莫迦者っ!」

ロリババア、その原点。

2013年9月の新刊。約2日の積み。3ヶ月振りの新刊。
さて、今回は『風の万里 黎明の空』でちょろっとだけ登場した供王、珠晶がいかにして王になったかという長編。
蓬山の旅路の中で、珠晶は人間的に成長していく。

よく分からないんだけど、王の資質ってのは生まれながらにして持っているものなんだろうか。ある程度、人間的成長を遂げた時点で資質を得るのかな。
流石に、赤ん坊を玉座に据えるわけにもいかんだろうし。

蓬山は危険がいっぱい過ぎて、読んでるだけで心が折れそうになるんだけど、よくみんな昇山しようって気になるよな……。
そりゃ王になれれば、とんでもない出世だけども。

つーか、昇山中に王の資質を持つ者が死亡する危険も大いにあると思うんだが、その辺どうなんだろう。
天帝は、どういう意図で、このシステムを作ったのか。そもそも昇山の難度が高いから、場合によっては麒麟が王を捜しにいかないといけないんだもんなぁ。

危機に陥った珠晶達を助けたのは、『西の海神 東の滄海』に登場した更夜だった。そこで繋がってくるか。
読む期間が空いていてたら、気付かずにスルーしてしまったかもしれん。

そしてエピローグでは、宗王と宗麟が登場。宗麟は名前だけは『西の海神 東の滄海』で既に出てるのね。

次は2013年12月に『華胥の夢』。あれ、オリジナル版は『黄昏の岸 暁の天』が先だったけど……。
これは新作長編と合わせて、連続で読んでほしいということですね。つまり、ちゃんと出ると思ってよろしいか。

燃:A- 萌:B+ 笑:C+ 総:A

シリーズリンク
十二国記 不緒の鳥(2013/06)
新潮文庫版 十二国記 華胥の幽夢(2013/12)

新潮文庫

Posted by お亀納豆