【ラノベ感想】暗黒のゼーヴェノア 1巻
著:竹田 裕一郎 イラスト:吉井 ダン 原作:佐藤 英一・サテライト
「歌を歌え、暗黒の歌を!!」
ブックブラスト2017年8月の新刊。約2週間の積み。マイクロマガジン社が新たに創刊したブックブラストというラノベレーベルから巨大ロボットものが登場。
著者は現在、矢立文庫で『覇界王 ~ガオガイガー対ベターマン~』を好評連載中の竹田さんだし、サテライトも噛んでいるなら読んでみるかと。
吉井さんは『戦姫絶唱シンフォギア』のキャラクター原案をやってる人ですね。
表紙には美少女しかいない。やはり表紙にロボットを出すのはマイナスだという認識なのか……。裏表紙には描かれてますけど。
帯には『スパロボ』シリーズのプロデューサー寺田さんからの推薦文が。何だよ、ゆるふわハードってw
装丁は講談社BOXのような箱入りの贅沢な仕様となっている。
舞台は近未来の日本。地球は数十年前に宇宙からの侵略者アステリアンにより甚大な被害を被った。アステリアンを撃退するために開発された暗黒兵器Zの活躍で世界は救われたが、その一方で用済みとなった暗黒兵器は厄介者扱いされてしまって……。
元々はアニメ用の企画だったらしいですね。
主人公となるのは暗黒兵器の管理を担うザーラベースに新たに配属されることになったOLシンジョウ・イノリ。主に彼女の視点でストーリーが展開していく。
ロボットパイロットが主人公じゃないのは、小説ならではの視点を持ちたかったからとのこと。
役目を終えたロボットの世知辛い台所事情……みたいな話かと思っていたんだけど、普通にアステリアンが再び現れて戦いが始まるのね。
いかにもな熱血漢ツルギのおっさんのテンションと年齢が噛み合わなくてつらたん。これが脇役だったら気にならないんだろうけどメインパイロットの代表格と言われると……うーん?ってなる。
巻末にはロボットの設定画を掲載。ゼーヴェノアのデザイン自体はいかにも一昔前のスーパーロボットといった感じで格好良いと思う。
パイロットスーツのデザインも意図的に古臭くしてるんだろうな。
そんな感じで『暗黒のゼーヴェノア』でした。元がアニメ用企画だったということで、やっぱりアニメなら映えるんだろうなと思わせる設定がちらほら見受けられるのがなぁ。せめて歌の描写はもう少ししっかりやってほしかった。どんな歌詞なのかとか。
アニメが前提としてあって、そのノベライズですという形なら面白いんだろうけど、これ単体だとどうにもな……。
やっぱりクライマックスの戦闘に直接、イノリが干渉しないから感情の盛り上がりが追いついていかないんだよな……。
せめてイノリがオペレータだったら良かったんだが、広報部だからな……。
レーベル全体として気になるのはジュブナイルと謳いながら1500円という価格設定が重たい気がする。
これすぐ休刊しちゃうんじゃないの……。
あれ、もしかして最近『覇界王』の更新が遅いのって、これを書いてるからなのでは……。
燃:A- 萌:A- 笑:B+ 総:A-
著者リンク
・THE KING OF BRAVES GAOGAIGAR NOVEL.03 覇界王 ~ガオガイガー対ベターマン~ 上巻(モーニングスターブックス、2017/06)
暗黒のゼーヴェノア 1 (ブックブラスト) | |
竹田裕一郎 吉井ダン
マイクロマガジン社 2017-08-05 |
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コメント一覧
ネット配信番組で竹田さんが
「監修(米たに氏)が4話分止まったまま」
と言ってたらしい書き込みを見たことがあります