白鷺このはにその気はない!

白鷺このはにその気はない! (一迅社文庫 は 4-4)

著:早矢塚 かつや イラスト:熊虎 たつみ(くまとら)

「海より広いあたしの心も、ここらが我慢の限界よ!」

約1週間の積み。タイトルの「気」は「け」と読みます。
文芸部発マイソロジー』を3巻で打ち切り気味に完結させた早矢塚さんが4ヶ月振りに登場。粗筋に惹かれて購入しました。早矢塚さんがラブコメメインの作品を出すのって初めてか。
イラストの熊虎さんは『シャドウ・ホームステイ』で同レーベルに登場済み。

最近、否定系と言うか、「~ない」っていうタイトルが流行ってるのかなぁ。今、ぱっと思いつくだけで、『僕は友達が少ない』『機巧少女は傷つかない』『探偵・花咲太郎は閃かない』『鳳凰堂みりあは働かない!』と、こんだけ出て来る。MF多いなw
ちなみに本作と同時発売の作品には『桐野くんには彼女がいない?!』というのもあったりする。

ストーリーはヒロイン白鷺このはに告白された主人公、小清水が百合愛好家故に彼女を振るところから始まる、一風変わったラブコメ。
主人公1人に対して、女の子3人というMFテンプレートなんだが、好意のベクトルの向き方が面白い。

百合を扱っているから、百合要素内包アニメからネタを引っ張ってきてるのは理解るんだけど、それにしても『ハートキャッチプリキュア!』ネタ多過ぎだろ!!
リアルタイムで放送視たいから、日曜は朝から遊びに出掛けれないとかメチャンコ共感したわ!!
もうね、プリキュアネタ出る度にテンション鰻登りですよw

このテの作品だと主人公の悪友は格好良いポジションと相場が決まっているが、小清水の友人、鈴木は中盤でフェードアウトし、エピローグにちらっと出て来るだけ。自分のことを卑下していたのはネタじゃなくてガチなのかよw

そして小清水の名前の由来がMF文庫J『やってきたよ、ドルイドさん!』でお馴染みの志瑞祐さんから来ていることに吹く。一迅社文庫、どんだけ『ドルイドさん』好きやねん!ビックリするわ!

惜しむらくは文体。3人称なんだけど、誰の視点から語られているのかがハッキリしていなくて理解り難いシーンが多々あった。そこは今後に期待したい。
とは言え、続刊難しそうな気はするなぁ。期待ageでランク高くしとくけども。

そういうわけで、みんな『プリキュア』視ましょう。

燃:C 萌:A- 笑:A 総:A+

著者リンク
文芸部発マイソロジー(一迅社文庫、2009/05)
WEB小説家になろうよ。(ダッシュエックス文庫、2015/09)

シャドウ・ホームステイ (一迅社文庫 み 2-2)
シャドウ・ホームステイ (一迅社文庫 み 2-2)

一迅社文庫

Posted by お亀納豆