【ラノベ】きゃくほんかのセリフ!【感想】
著:ますもと たくや イラスト:裕
「とにかく心配すんな。フォールポイントの後には、必ずクライマックスが来る」
ガガガ文庫2019年3月の新刊。約1日の積み。『マイダスタッチ』を3巻で完結させたますもとさんが1年半振りに復活して送る新作は脚本家である自身の体験を元にしたお仕事ストーリー。
まぁ、脚本家のお仕事ものですと言われたら買うよねー。
帯にはムロツヨシさんから推薦文が。ラノベの帯に推薦文書いてくれる人としては、かなりのビッグネームなのでは?
売れない脚本家の主人公、竹田雲太はある日、映画の脚本の仕事が舞い込んできた。しかし、その案件は色々と問題を抱えている上に、極悪プロデューサーが仕切っている真っ黒なもので……。
最初は脚本の書き方の解説シーンなんかがあって、へ~成程な~と思いながら読めたのだが、中盤から映画化する原作小説をいかに原作の設定から矛盾無く改変出来るかという話にウエイトが置かれ始めてアルェー?となってしまったな……。
どっちかっというと、日常ミステリーっぽい気配が漂い始めたというか。
また、極悪プロデューサー辻骨のクズっぷりがキツい。ここまでクズだと笑えないでしょ……。例えば『ガーリッシュナンバー』なんかが似た系統の作品だと思うんだけど、あれはクズの方向性が違うというか勝ったな!ガハハ!と言ってれば許されるとか、そういうアレだけど、辻骨に対しては嫌悪感しかねぇ。
ついでに言えば、ヒロインがようじょである必然性が無いように思う。雲太がようじょに手を出そうとしていると勘違いされタイーホみたいな話に発展するわけでもないので、いまいち必然性が見出せない。
普通に高校生か大学生くらいの年齢設定で良かったのでは。というか、その方がキャラの役割としてはしっくりくる。ますもとさんがようじょ好きだったのかな……。
ところで劇中作「科捜研キッズ」がやたら面白そうなんだが……。この本の続きよりもそっちが読みたいまである。
そんなわけで面白かったのは面白かったのだが、じゃあ続刊出たら買いたいのかと言われると、うーんとなってしまう、何とも判断に困る作品であった。
燃:A- 萌:A- 笑:A- 総:A
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