【ラノベ】-異能-【感想/ネタバレ】
著:落葉 沙夢(らくよう・さゆめ) イラスト:白井 鋭利
「それが主人公の務めだからね」
MF文庫J2020年1月の新刊。約1日の積み。第15回MF文庫J新人賞審査員特別賞受嘱作品。応募タイトルは「異能モノ」。直球過ぎかよw
ただ、その直球タイトルで、おっと異能バトルなら読みたいじゃないと思って買ってきました。
短いタイトル、男だけの表紙と、おっとこれはこれは……何やら異様なオーラを漂わせているじゃないの……。
自分は主人公じゃないと考えている高校生、大迫祐樹。彼はある日、異能者同士の戦いに参加することになって……。
出だしこそ、よくあるようなバトルものの始まりなんだが、祐樹はあっさり1章で死亡してしまう。そこから次々と語り手をバトンタッチしながら、ストーリーが進行するという変則的群像劇のような様相。
感情移入させておいて、あっさり殺していくんじゃねぇよw
てっきり厨二な名前の能力を使ってバトルを繰り広げるんだとばかり思っていたが、これは違うよねぇ……。
どういうジャンルに定義すれば良いんだろう。異能風味のサスペンスって感じだろうか……。
期待した方向性とは違ったものの、着地点が全く読めず、そういう意味では面白かった。ただ、殺伐とした過程を辿った割には爽やかな幕引きだったのがちょっと拍子抜けでもあるが……。
最低限のキャラは生存しているので続編を出せないことはないと思うが、これは単巻完結で終わっておいた方が良いんじゃなかろうか。
うーん、帯には「事件的怪作」と書いてあったが、流石にそれは言い過ぎかなー。続きが出たとしてもスルーかしら。
燃:B+ 萌:A- 笑:C 総:A
イラストリンク
・鮎原夜波はよく濡れる(電撃文庫、2013/09)
第15回MF文庫Jライトノベル新人賞リンク
・探偵はもう、死んでいる。(最優秀賞、2019/11)
MF文庫Jライトノベル新人賞審査員特別賞リンク
・ごくペン!(第5回、2009/10)
・正捕手の篠原さん(第7回、2011/10)
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