ストレイト・ジャケット11 ニンゲンのアシタ~THE DEATH BELL 2nd.HALF~

ストレイト・ジャケット11 ニンゲンのアシタ THE DEATH BELL 2nd.HALF (富士見ファンタジア文庫)
著:榊 一郎 イラスト:藤城 陽

「ままならないのが人間。ままならないから先に進める。ままならないから手を取り合える。ままならないから工夫する。ままならいから、悩み、喜び、怒り、憎しみ、千々に乱れるその心を手にする事が出来る」

約1ヶ月1週間の積み。10ヶ月振りの新刊。10年近く続いた古参シリーズがいよいよ完結です。
今回も大ボリュームの約470ページ。

激化する〈資格者〉達との戦い。持てる力、知識、気合いを総動員して、人々は抗う。
カペルテータまでもが〈アセンブラ〉を身にまとい、まさかの参戦。こういう展開はラストならではですね。

バトルに次ぐバトルなんだけど、その合間合間にしっかりお説教挟んでくるあたりが、いつも通りで安心して読める。

全体に漂っていた殺伐とした雰囲気からは信じられないくらいラストは爽やかなハッピーエンド。オチがラブコメってどういうことなの。
最後の見開き挿絵なんか爽やか過ぎて、もう……!

結局、エリックはネリンに告白したんだろうか……。全く言及されてなくて、全俺が泣いた。

この世界にはヤマガって国があるけど、『ポリフォニカ』のヤマガ社とは何の関係も無いのか。

どうでも良いが、「魔族」って単語をぱっと見て、「メレヴェレント」って読めるようになったら、『ストジャ』読み見習いくらいだと思う。

後書きによると、エリック、フレッド、ナレア達による第2部を構想していた時期もあったらしい。それはそれで読んでみたいな。

最後に新シリーズ『棺姫のチャイカ』を宣伝して終了。

総評

そういうわけで、長らく続いたファンタジアの古参『ストレイト・ジャケット』長編全11巻、短編全3巻、計14巻、これにて完結。読み始めたときに短編1巻が出たくらいだから、6年くらいはリアルタイムで読んでた計算になる。

しっかりとした世界観を構築した上で、そのルールを破るモノを登場させて、ストーリーを展開していく手法が凄く好きでした。
そこにお説教を溶かしこんだ安定したストーリーテリングで、ボリュームを気にせず一気に読める良作だっと思います。

折角、終盤にはLOVEの気配が漂ったんだから、その辺をもうちょっと読みたかった気もするが、それは『ストジャ』じゃないか、という気もするんだよなぁ。

何にせよ、次シリーズの『棺姫のチャイカ』にも期待大。

燃:A+ 萌:A- 笑:B 総:S