詠う少女の創楽譜

詠う少女の創楽譜 (MF文庫 J あ 10-1)
著:雨野 智晴(あめの・ちはれ) イラスト:たにはら なつき

「兄はさ、奪ったよね?妹の唇、奪ったよね?」

約2日の積み。
MF文庫Jに美少女ゲーム『D.C.Ⅱ』等でお馴染みのシナリオライター雨野さんが登場。タイトルの「創楽譜」は「フルスコア」と読みます。

イラストは、こちらも『D.C.Ⅱ』のキャラデザでお馴染み、たにはらなつきさん。要は、CIRCUS繋がりということなのか。
たにはらさんはラノベの挿絵は初か。
タイトルと表紙に惹かれて買っちゃいました。

舞台は10年前に魔法が発見された現代日本。この世界での魔法とは歌姫(カンタトリス)と呼ばれる女性の歌によって喚起されるもので、奏士(トルヴェール)のサポートを得て、魔法の威力を高めることが出来る。 主人公のタケルは奏士を目指して、カンタトリス音楽院に通う少年。学院長から今度の音楽祭で結果を残せなかったら強制退学と言い渡されて……というお話。

取り敢えず、裏表紙等に書かれている粗筋から感じる『アルトネリコ』臭が凄い。いや、『アルトネリコ』プレイしたことないけど。 魔法の使用は条約で厳しく規定されており、あくまでも歌姫同士の戦いは代理戦争。
何だ温いなと思っていたら、見えてくるのは5年前の戦争と、そこに隠されたタケルのトラウマ スポーツ感覚の戦闘だと思っていたら、ガチの殺し合いに発展って展開は、奇しくも同じシナリオライター起用の『IS〈インフィニット・ストラトス〉』と被っているところなんだよな。まぁ、このレベルで被ってるとか言ったらキリないけども。

表紙に描かれているの明日香はタケルの妹ってことになってるけど、本当に実妹なのかなぁ。さらっと非血縁宣言されても驚かないぞ。
一応、ダブルヒロイン制度でいくつもりなのか、学院でのタケルのパートナーは花穂という歌姫候補の少女。口絵でスク水とかやるじゃない。性欲を持てあます

歌姫と奏士の設定は普通の属性だけでなく固有属性なんてものもあるらしいし、他にも世界で9人だけの宝石歌姫(ビジュカンタトリス)とか、俺の中二ソウルをくすぐるような設定が山盛り。
今回はあくまでも序章といった具合なので、これからどういう方向性に盛り上がっていくのか楽しみだな。

そしてイメージソング企画進行中。これは同レーベルの『機巧少女は傷つかない』でやった手法だけど、まぁ、こっちの方が作品の内容との親和性は高いよな。果たして、どんなものが出来上がるのか……。

ってなわけで、『詠う少女の創楽譜』でした。よっぽど下手な展開をしない限りはコミカライズくらいまではいけるんではないかと思うが。
シナリオライター起用でのヒットは『IS〈インフィニット・ストラトス〉』が記憶に新しいが、果たして後に続けるか……?

燃:A- 萌:A 笑:B 総:A

シリーズリンク
詠う少女の創楽譜 <2>(2011/08)

著者リンク
ある日、神様がスマホにおわしまして(GA文庫、2012/12)

イラストリンク
桃音しおんのラノベ日記1 11歳の創作活動(講談社ラノベ文庫、2013/08)

MF文庫J

Posted by お亀納豆