【ラノベ】ほうかごがかり【1巻/感想/ネタバレ】
著:甲田 学人 イラスト;potg
あった。自分の中にもあった。
自分の色だ。自分の中から出てきた、痛みという実感と共に自分の中から湧き出した、これが自分の、自分だけの色だ。
電撃文庫2024年1月刊行物。約2週間半の積み。
甲田さんが『霊感少女は箱の中』3巻から5年10ヶ月振りに電撃文庫に登場。近年はメディアワークス文庫の方での活動が多くなっていたっぽい。
『Missing』の新装版に続いて『断章のグリム』の完全版みたいなものも刊行中の様子。
このラノ2025の紹介記事が気になったので購入。
小学校の中に潜む怪談の雛、無名不思議(ななふしぎ)。この無名不思議を観察し記録する係として集められた心に闇を抱える小学校高学年の子供達はおぞましい怪異と向き合っていく。
作家歴20年以上の大ベテランだけど、デビューの頃から作風が1ミリもブレてないの笑っちゃうよな。
『断章のグリム』の時に長過ぎてダレて離れちゃったんだよねぇ……。
無名不思議の不気味さもさることながら、子供達それぞれが抱えている闇が掛け合わさって閉塞感を高めているという地獄のような構図。
しかしそれが物語に深みというかエグさというかを与えているんだよなぁ。
ほうかごがかりには内向的な子が選ばれやすいとあって、自分も選ばれそうだな……と勝手にテンション下がってしまった……。
基本は絵を描くのが好きな啓(けい)とその友人である惺(せい)を中心にストーリーが進むが、他の子の描写にも紙幅が多く割かれており、群像劇と言った方が良いのかな。
啓と惺、どっちか死にそう過ぎるんだよな。どっちかどころか両方死ぬまである。意外と主人公は生存させる印象があるが……?
啓は惺から他の係の子が担当する無名不思議に関わるなと釘を刺されるも、マッハで関わりに行くのであった……というところで続く。
絶対やるなよ=やれ、っていう芸人さんみたいなことするやんけ、こいつ……。流石にこれで死亡するってことはないと思うが……。
読み終わってから気付いたが表紙を飾ってる女の子、今回唯一の犠牲者じゃねーか!緑の色味が綺麗な表紙だねぇと思ったらこれだよw
刊行当時に2ヶ月連続刊行で畳みかけていることもあるし、2巻と合わせてファーストエピソードという感じになるのかな。単純に面白かったし、続きもチェックしましょうね。
燃:B+ 萌:B+ 笑:C 総:A+
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