神曲奏界ポリフォニカ ファイナライジング・クリムゾン
「フォロンは私のもので、私はフォロンのものだ。最初から独占契約だ。今更それを恥じるつもりなど━━無い」
2013年6月の新刊。積んでねぇ!7ヶ月振りの新刊。『アフタースクール』3巻からは3ヶ月振り。通算67冊目。シリーズ第12巻にして、いよいよ最終巻。
関連媒体が全て終了するまで焦らすかと思ったけど、潔く終わったな。
表には遂にフォロンが登場。本編の表紙ではコーティ以外はフラメルしか出たことなかったから、ようやく主人公としての存在感を示せたといったところか。
まぁ、状況が状況だから劇中では大して目立ってないんだけどな!
さて、ダンテが街にバラ撒いた特殊な精霊文字の書かれたアイテム〈タブレット〉の所為で、市民の反精霊感情は急激に高まっていく。
ディエスに融合されたフォロンを助けようとしたコーティとフラメルまでもが操られてしまって……。
そんな危機に駆けつけてくれたのは、ツエシロ大尉やコドウ姉妹、それにサーギュラントとイアリティッケ等、キネティック初出の面子だった。
元〈嘆きの異邦人〉の2人は未だ指名手配中のため、変装することに。イアリティッケはリカントラに見せかけるため、ネコミミとシッポを装着。
おま、この緊迫した展開で、何て正当な理由で、あざといことをしてくるんだ……。やだ、超あざと可愛い……。
やっぱりサーギュラントとイアリティッケを主人公に据えて新シリーズやるべきだよなぁ。
精霊文字によって暴走させられる精霊を止めるために、多くの戦力が必要に。遂にユフィンリーはマサードを喚ぶ。って、殆ど喚んだという事実が判るだけじゃねーか!
回収出来てない要素に触れられたのは、このマサードくらいで後は放ったらかしか。
というか、各地で暴走する精霊と戦う人々って感じで、他のシリーズの主要キャラをちょろっとくらい出しても良かったと思うんだけどな。
この危機に、他の始祖達は何やってんだよと。
〈タブレット〉問題は思ったよりもアッサリと片付いてしまった印象。リコリスの活躍で、どうにかなるんだったら、何でダンテは彼女を殺さないで放っておいたんだろうと思う。
結局、フォロンはレイトスと同じような、始祖精霊との半融合状態に。どうやら将来は〈四楽聖〉になりそうだけど……?
ところで、エレインドゥースとドーリスラエを間違うのは酷い誤植だと思うの。
総評
そんなわけで、シェアード・ワールドで大きく広がり、初期GA文庫を支えた『神曲奏界ポリフォニカ』本編であるクリムゾンシリーズ全12巻、これにて幕引き。
足掛け7年5ヶ月か。
シェアード・ワールドの中心に存在し、他のシリーズの影響を受けながら展開していくストーリーが魅力的でした。
後は刊行ペースが、もうちょい早ければな……。
回収しきれていない要素は、もうこのまま放置プレイかなぁ。『エイフォニック・ソングバード』で回収ワンチャン無いとは言えないけど、望み薄だろうな。
関連媒体が次々と終了し、残るは『エイフォニック・ソングバード』とキネティックの文庫化と『あなざ~』か。
燃:A 萌:A+ 笑:B 総:A+
新装版リンク
・神曲奏界ポリフォニカ ファイナライジング・クリムゾン 〈クリムゾンシリーズ12〉(2018/02)
シリーズリンク
・神曲奏界ポリフォニカ ディサイディング・クリムゾン(GA文庫、2012/11)
・神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン 〈クリムゾンシリーズ1〉(GAノベル、2016/05)
シェアード・ワールドリンク
・神曲奏界ポリフォニカF(2013/05)
・神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード <3>(2014/03)
著者リンク
・神曲奏界ポリフォニカ アフタースクール <3>(2013/03)
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