ぼくと彼女に降る夜 フェイクマスター~虚夢を語る者

ぼくと彼女に降る夜―フェイクマスター‐虚夢を語る者 (富士見ファンタジア文庫)

著:八街
 イラスト:深崎 暮人

過去に読んだ作品を紹介していこうシリーズ。 


  さて、十一ヶ月振りの新刊ですよ。続巻が出た事実だけでも、結構驚きだが、強烈プッシュするつもりらしいですよ。帯には初音ミクのキャラデザで御馴染みKEIさんの推薦文まで。まぁ、僕にとっては『ゴーレム×ガールズ』で御馴染みなわけだが。そういや、あれの著者の大凹さんって、どこ行ったんだろうなぁ。いやしかし「和食が恋しくなる一冊です」って、どんな薦め方だよ。

  その強烈プッシュのお陰なのか、発売から一日で売り切れていました。MFの新刊買いに二十一日に本屋に行ったら無くなってた。元から入荷量が少なかったってのもあるんだろうが。

  で、十一ヶ月も空いた理由ですが、退職、引越し、転職してたそうです。待たんかい!アンタ、一巻の後書きで二年も本を出さなかったのは大学卒業と就職で忙しかったって買いてたやんけ!つーか転職って専業作家になったってことなのか?


  さあ、内容の話に移ります。今回は『』の魔乖術師ミハイルが襲来。彼の見せる幻にナイトは翻弄される。どこまでが現実で、どこからが幻なのか?そういう展開がなかなか面白かった。

  そんなミハイルに殺されそうになったとき、ナイトの中で謎の人格が目覚めた。本来二つ以上の系統の魔乖術は使えない筈なのに、その人格はいとも簡単にそれをこなした。もしかして、八祖の祖先の八人の魔王を生み出した皇帝なんじゃないのか?

 それと、途絶えてしまった系統。あからさまなネタ振りとしか思えない。更に、魔乖術ってのは、魔法を表す、この作品独自の言葉だと思っていたら、魔乖術とは別に魔術もあるらしい。つまり魔乖術とは「魔」から「乖離」した術ということか。

  そして、ナイトの親友陣矢はミハイルとの戦いに巻き込まれて意識不明の重体。杏子は陣矢の敵討ちを決意して、独自に行動を開始。一巻の引きだけでも十分に重いのに、まだこれ以上ハードになるのか。

  一方、ヨルがえらいかいがいしくて、最早ナイトの嫁と化している件。太股ムチムチ(ぇ

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