【ラノベ】少年陰陽師 そこに、あどなき祈りを【48巻/感想/ネタバレ】

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著:結城 光流 イラスト:伊東 七つ生(なつお)

『生まれ変わったら、また、兄弟がいいな』

2016年7月の新刊。約4年4週間の積み。8ヶ月振りの新刊。通算48冊目。何やらこれほど間隔が空いての刊行は初めてとかで。

今回よりイラストがあさぎ桜さんから伊東七つ生さんに変更になっている。流石にここまで来て変更ってのは何とかならんかったのか……と思わざるを得ない。
既にスピンオフである『安倍晴明』シリーズは一足早く伊東さんに交代しており、本編もそれに追従した形っぽい。
だから少しずつあさぎさんがフェードアウトする予兆はあったってことになるのかな……。

印象をがらっと変えるためなのか、一般小説の表紙ですと言ってもおかしくないような雰囲気になっており、タイトルロゴも変更されている。
うーん、俺はイラスト買いしていたわけじゃないからまだマシだけど、あさぎさんのイラスト目当てで追っていた人達はショックだろうな……。

キャラ紹介ページもイラスト無しのものに一新されている。これまでよりは多少紹介されているキャラ数が増えたと思うが、それでもまだ少ない……。だから今回出番の多いキャラを載せろとあれほど。
なお、本編も挿絵ありません。

さて、新章開始の前に今回はアニメDVDの特典として書き下ろされたものを文庫化。『24』みたいなものがやりたかったとのことで、敏次にがっつりスポットが当たっている。

書かれたのは大分前なので、まだ昌浩が幼い時代のエピソードとなっており、最近ドシリアス続きだった本編のこともあって清涼感を得られる内容である。コメディも多め。
誰も咳をしていないだけで、こんなに明るい話になるとは……w

昌浩に依頼を持ち込んだ笙の付喪神。笙から手足が生えて自立行動をするってめっちゃシュールな絵面やな……。
大切な人のために奔走する様は健気だけど、陰陽師に対して助けてもらって当たり前みたいな態度なのはいかがなものかと思いますよ、えぇ。

何や、朱雀と天一めっちゃいちゃつくやん……。朱雀の愛情アピールが一方的に強い印象だったが、天一も結構アレやな……。

既に儚くなっていた敏次の兄、康史。今回の事件は図らずも、敏次の中に残っていた蟠りが解ける一助となって……。おいおい、涙腺にクるじゃないの……(´;ω;`)

紅蓮の龍笛に合わせての神将の剣舞。これは何とも風流な絵面である。こういう場面には挿絵が欲しいところなんだけどなぁ……。

初回特典として現代版の書き下ろしペーパーが。
次は2016年8月に『いつか命の終わる日が』、11月に『境の岸辺に甦れ』、2017年4月に『こたえぬ背に哭き叫べ 』、10月に『けがれの汀で恋い慕え』、11月に『現代編・近くば寄って目にも見よ 』、2018年10月に『おどみの殿でこころざせ 』、12月に『現代編・遠の眠りのみな目覚め』、2019年10月『まじなう柱に忍び侘べ 』。

燃:B+ 萌:A 笑:A- 総:A+

シリーズリンク
少年陰陽師 かたしろの翅を繰り紡げ(2015/11)
少年陰陽師 いつか命の終わる日が(2016/08)

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少年陰陽師 そこに、あどなき祈りを (角川ビーンズ文庫)

角川ビーンズ文庫

Posted by お亀納豆