【ラノベ】犯人は夜須礼ありす【感想/ネタバレ】

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著:伊都 工平 イラスト:ろんど

「いいか、よく聞け!世界がピラミッド構造なら、寮長など最底辺!そして、神(ゴッド)の上が生徒会長だ!!民主主義なめんな!」

МF文庫J2011年12月の新刊。約9年11ヶ月の積み。『Xの魔王』3巻から1年1ヶ月振りに新作が始動。
タイトルの「夜須礼」は「やすらい」と読みます。表紙の手錠に繋がれた構図、かなりえっちじゃない……?大丈夫……?
この頃は伊都さんの本は取り敢えず買っとこうという時期だった筈。

悠木葦人(あしと)はある日、生き倒れていたクラスメイト、夜須礼ありすを拾う。彼女は殺人を犯して逃亡中。半ばなりゆきでありすを匿うことになる葦人だったが……。

独特な世界観が多い伊都さんの本だから、どこで急カーブするか分からんぞ……と気を張りながら読んでいたが、そこまでぶっ飛んだ方向にはいかなかったなという印象。
ただ、その分ライトミステリ的展開はきっちりしていたように思う。ラノベにちょっとミステリ要素が入っていると富士ミスを思い出しちゃう癖やめたい……(´;ω;`)

中盤からは謎解きに入っていくのでシリアス成分マシマシとなっていくが、それまでの葦人とありすの秘密の生活は良い塩梅でらぶこめちっくで良いですねぇ。
ありすのビジュアルが強いんだよなぁ。髪をアップでまとめているのが理知的な印象を与えてとても良い。

いちゃらぶしているだけで終わらないのが伊都さんワールドということで、葦人とありすの関係性はどうにも歪んだ決着を見る。ここから2人の関係性が変わっていくかは彼等にも分からない……というところで終了。
シリーズ化出来そうな下地はあるが、続刊は出ておらず。

後書きで次の本でお会いしましょうと言っているものの、伊都さんはこの後、1冊も本を出していない。Twitterでも生存を確認出来ないし、筆を折ってしまったのだろうか。

全く意識してなかったけど、МF文庫Jっていつの間にか1ページ18行から17行に変わってたのね。この本を開いた時に文字小さっ!と感じたのは気のせいではなかったのか。

燃:C 萌:A 笑:C+ 総:A

著者リンク
Xの魔王(2009/07)
Xの魔王 3巻(2010/11)

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犯人は夜須礼ありす (MF文庫J)

MF文庫J

Posted by お亀納豆