GA文庫

で・こ・つ・ん★6 (GA文庫)
著:野島 けんじ イラスト:しゅがーピコラ

『旋風(かぜ)が生まれ、風門を通り、飛竜を孵す。ゆけ、御身はうけ入れた。我とともに果てなき天空(そら)へ上昇(ゆ)こう!』

約8ヵ月の積み。3ヵ月振りの新刊。表紙はデフォルメの真心を中心に心愛とお姉ちゃん。
まさか次で完結じゃないよねって書いたのに、普通に完結巻でした。

さあ、遂に心愛の知るところとなった真心の正体。彼女は戦うことへの恐怖に負け、カノンの使姫も消えてしまった。
こんなシリアスな導入だというのに、口絵はいつも通りサービスカットだから困るw

今回はラブコメは大分控え目になり、シリアスと戦闘のオンパレード。まぁ、最後くらいは良いかなという気もするけど、やっぱりラブコメやってなんぼの作品だと思うわけで。

最後はお約束の心愛覚醒で王道な盛り上がりを見せたから、まぁいっか。

巻末には同レーベル『ふぁみまっ!』の著者、九辺さんのコメントが。弟子ってのはマジだったのか。

総評

そういうわけで、ガチ近親相姦姉兄妹の純粋な愛の物語『で・こ・つ・ん★』全6巻でした。

第1部完!俺達の戦いはこれからだ!的エンド。打ち切りなのか、最初から、こういう終わり方の予定だったのか。
ヒロインも増えて、ここからっていうところだったのになぁ。

何といっても印象深かったのはお姉ちゃんの痴女っぷりですね。最後はもっとはっちゃけても良かったと思うの。

GAマガジン掲載の短編は幻となってしまったか……。

次は2011年1月に新シリーズ『~ちみっ娘小学生レストラン~ ストロベリーフィールドへようこそ!』。
タイトルだけで音速でチェックせざるを得ないw

燃:A- 萌:A 笑:C 総:A

電撃文庫

死想図書館のリヴル・ブランシェ (電撃文庫)
著:折口 良乃 イラスト:KeG

「……失礼いたしました。イツキ様」
「ん?」
「私は今、一点嘘を申し上げました。変わらないことがあります。永久不変、私は絶対に、その事項においては変わりません。何千年たとうと、この身朽ち果て 虚無の波間にたゆとうことになろうと━━未来永劫、私はイツキ様に隷属します。イツキ様に、変わることなく服従いたします」

約9ヵ月1週間の積み。電撃文庫『九罰の悪魔召喚術』の折口さんが新シリーズを始動。発売日、書店に行くのが遅かったため買い逃しました。そりゃ、表紙でKeGさんがメイド美少女描いてたら売れるわな。

『九罰』3巻からの連続刊行が不可解だったんだけど、単純に同時進行で書いていたらしい。まぁ、でも未だに『九罰』4巻の発売予定が決まらないってことは打ち切りなんだろうなぁ。

元々はメディアワークス文庫から出す予定だったが、イラストが少なくなるので、電撃文庫から出すことにしたらしい。

イラストのKeGさんはファンタジア文庫『緋色のルシフェラーゼ』や角川スニーカー文庫『会長の切り札』『地球の切り札』等でお馴染み。
電撃文庫には既に『フォーソルティアの風』で登場済み。

さて、超速記能力がある以外はごく普通の高校生イツキは定められた運命から、死想図書館に収蔵する死書を封印する使命に駆り立てられていく。
そんな彼に付き従うのは黒髪の無表情メイド、リヴル・ブランシェ。イラストにはさほどないものの、様々なコスプレで登場する。

ストーリーや設定自体は好きな方なんだけど、とにかく文章が読み難い。地の文に括弧書きで短文を連続で挟み込む手法が読み難くて堪らん。格好良いと思ってやってんのかなぁ。

巻数重ねて、キャラが動き出してきてからが勝負という感じがするので、期待ageでランク高めにしときます。
それにしても、『サイボーグクロちゃん』オメガナツカシス

次は2010年9月、その次は2010年12月。既に2冊積んでいるという、この衝撃。

燃:B 萌:A- 笑:B- 総:A-

シリーズリンク
死想図書館のリヴル・ブランシェⅡ(2010/09)

著者リンク
九罰の悪魔召喚術(2009/05)
魔界探偵 冥王星O ペインのP(メディアワークス文庫、2010/06)
シスターサキュバスは懺悔しない(2012/12)

アニメ,電撃文庫

「見てみる、下着までびちゃびちゃだよ?」

サブタイは「ショートハンド」と読みます。
緊迫する大覇星祭編。一度はオリアナに追いついた上条さん達だったが、巧みに躱され、逃走を許してしまう。
刺突杭剣(スタブソード)の真の能力を知った上条さん達は対策を練るが、そこでインデックスと再会。チアガールの格好なんかしていると、普通にヒロインっぽく見えますね(ぉ

一方、逃走したオリアナも作業着から南国っぽいスタイルにお着替え。
リドヴィアは今回も声だけの登場です。

今回は御坂美鈴さんが美琴の母親と判明するところまで。え、そこで引っ張んの?
実はEDが結構好きになってきてます。

燃:B+ 萌:A 笑:B 総:A

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈9〉 (電撃文庫)
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈9〉 (電撃文庫)

電撃文庫

輪環の魔導師〈8〉永き神々の不在 (電撃文庫)
著:渡瀬 草一郎 イラスト:碧 風羽

「つながります!━━全員、“神々”の来訪に備えなさい!」

約5日の積み。9ヶ月振りの新刊。刊行ペース…orz
も間に『陰陽の京』が挟まって9ヶ月スパンだったよな。後書きでも謝ってるけど、もうちょっと何とかならないんですか……。

登場人物紹介で、ルナスティアの項に「アルカインをつけ狙う」って書いてあって吹いたw

さて、ちょいちょい神界って言葉が出て来るようになってきましたが、今ひとつ、それが何を意味するか判らないんだよな。迷宮神群が居る場所なのか?でも、神群って様々な世界を渡り歩いているんじゃないのかな? で、その神界に封印されていたという魔族の盟主ウィスカが遂にその姿を現す。人間でないのは明らかだが、かと言って神群でもない様子。それに彼女はあくまでも、エスハールの代理でしかないそうな。

そもそも『パラサイトムーン』との時系列の関係が判らないから、星詠みのエスハとエスハールの関係が全然判んないんだよなぁ。単純に時系列で並べられるもんでもないのかもしれんけども。

ロンドロンド騎士団を壊滅させ、勝利に喜ぶセロ達だったが、ウィスカの登場と竜人の裏切りで事態は急展開。 彼等に攫われたセロとフィノは逃走の際に、クラムクラムの羅針盤を起動させてしまう。門は開かれ、“古の神々”が溢れ出す━━というところで続く。いやいやいやいや、どこで引っ張っとんねん!

後書きによると、残りは後2冊。年内には出したいそうだが、また9ヶ月くらい待たされるのかなぁ。

燃:B+ 萌:B+ 笑:B+ 総:A+

シリーズリンク
輪環の魔導師7 疾風の革命(2010/04)
輪環の魔導師9 神界の門(2011/08)

電撃文庫

おまえなんぞに娘はやれん (電撃文庫)
著:丸山 英人 イラスト:月神 るな

「無茶したね」
「知らなかったのか?娘のために戦うのなら、お父さんは最強なんだぞ」

約5日の積み。電撃文庫。単発作品『隙間女(幅広)』から6ヶ月、丸山さんの新シリーズがスタート。
イラストはメガミ文庫『雑魚神様』でお馴染み、月神るなさん。
力強い毛筆体のタイトルロゴが目を惹きます。

主人公、隼人は高校の部活紹介で運命的な出会いを果たす。家庭科部部長、霧島萌は彼の前世の娘だったのだ。
最愛の娘を愛でようと、彼女に接近する隼人だったが、どうやら容姿端麗成績優秀な生徒会長が萌を狙っているようで。隼人は大切な娘を守るため、生徒会長に勝負を挑むことになるのだが……というお話。

隼人が萌に向けるのは、父親としての愛であって、そこに恋愛感情など全くない。とは言え、当然周りには、そんなことが判る筈もなく、幼なじみのたらちねも巻き込んで事態はややこしいことに。
この人間関係はなかなか面白い。
また、前世の記憶があるということは、自分が大切な人達を残して死んでしまったことも自覚してしまうわけで、その辺りのシーンは涙腺が爆発しそうになる。

紆余曲折を経て、隼人はイケメン生徒会長を萌の相手として認めざるを得なくなるが、肝心の萌は隼人にフォーリンラブしちゃったわけで。予想外でも何でもない展開だけど、だからこその面白さってのがあるよな。
最終的に、どう落とし込むのか気になる。

と言うわけで、『おまえなんぞに娘はやれん』でした。これはちょっと期待出来るかも。

燃:B- 萌:B+ 笑:B 総:A

アニメ,GA文庫

「第3者を欺いている感じが後ろめたいわね……」

ヒロイン勢揃いで温泉回。なのだが、映像はひたすらシャンタッ君の入浴シーンという。
これは酷いw
あんまりどころか殆ど動いてねーじゃねーか。

燃:C 萌:B+ 笑:B+ 総:B+

這いよる!ニャルアニ1&2パーフェクトボックス 特別限定版
這いよる!ニャルアニ1&2パーフェクトボックス 特別限定版

アニメ,電撃文庫

「上等だ、オリアナ=トムソン。これがてめぇのやり方だって言うんなら。無関係な人間を散々巻き込んだ挙句に、それを見て何も感じないって言うんなら。てめぇのフザけた幻想は!俺がこの手で!跡形もなくブチ殺してやる!!」

サブタイは「ルートディスターブ」と読みます。
さて、オリアナらしき人物を発見した上条さんは土御門と連絡を取り、彼女を追跡することに。だが、追跡封じの異名を持つオリアナの前に苦戦。土御門とステイルは自分達が傷つくことを一

切構わず、オリアナを捕らえようとする。
それを見た上条さんはイライラを募らせる。
そこへ更に無関係の一般人、吹寄が巻き込まれたことで臨界点突破。

上条さんに翻弄される美琴は可愛いけど、茹で蛸みたいに真っ赤になる演出はどうなのかと。あそこまで赤くすると、何だか滑稽に見えちゃうんだけども。
ちなみに、今回、婚后さんがちょろっと登場してます。原作でも、このタイミングで出てたっけなぁ。

燃:A- 萌:A 笑:B- 総:A

とある魔術の禁書目録(インデックス)〈9〉 (電撃文庫)
とある魔術の禁書目録(インデックス)〈9〉 (電撃文庫)

星海社文庫,雑記,GA文庫

いつも通り、1日フライングで14日発売か。ブツは、

・ちみっ娘小学生レストラン ストロベリーフィールドへようこそ!
ちみっ娘小学生レストラン ストロベリーフィールドへようこそ! (GA文庫)

の計1冊。おとなしい冊数です。

『ふぁみまっ!』の著者の九辺ケンジさんが野島けんじさんの弟子って、どこまでまぢなんだろうか。
ってか、いきなりチラシで新作のタイトル誤字られて、野島さんオメガカワイソス
何だよ、ストローベリーってw
『ぷりんせす・そーど!5 戦うサツキと大団円』は完結のようで。
ふぁみまっ!3 (GA文庫)
ぷりんせす・そーど!⑤ 戦うサツキと大団円 (GA文庫)

来月の新刊で気になるのは『踊る星降るレネシクル』の裕時さんの新作『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』。もうタイトルで買いと言わざるを得ない。

もう『ポリフォニカ』は出ない月の方が普通になってきたな。
と思っていたら、新作キネティック『神曲奏界ポリフォニカ ~Farewell Song~』と、シナリオ榊さん、原画神奈月さんのコンビで送る『葬送鬼レギナルト』発表されタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
『ポリフォニカ』はもう盛り下がっていくばかりだと思っていたから、これは嬉しい。
また、『レギナルト』の告知ポスターにはコーティの姿が描かれていたとか何とか。一応、ネットで画像確認したけど、これ、似てるだけで、全く関係無い別人ですってオチなんじゃね?いや、シナリオが榊さんの時点で買う以外の選択肢無いけども。

あ、あと、星海社文庫が創刊されてました。特に気になる作品は無かったからノーチェックだったけれども。
挿絵をカラーで収録するという試みは面白いと思った。

アニメ,富士見ミステリー文庫,角川ビーンズ文庫,角川文庫

「君は選ばれたのだ。私の退屈を埋めるための欠片の1つに」

富士見ミステリー文庫原作、現在は角川文庫から刊行中。春からは角川ビーンズ文庫でも刊行予定のライトミステリーが満を持してのアニメ化。昔、京アニがやるって噂があったなぁ。
原作者は直木賞作家の桜庭一樹さん。ドラゴンカップ時代から知ってる俺は勝ち組と言わざるを得ない。
制作はボンズということで、それなりに期待してたんだけど、え、こんなもんなの……というクオリティ。『STAR DRIVER』に色々取られてるんだろうか。

ヴィクトリカ役だけは他のキャストよりも遅れて発表されたんだけど、スーパーダッシュ文庫『紅』でヒロイン紫役を務めた悠木碧さん。焦らした割には普通……。

ストーリーは原作1巻準拠かなぁ。結構端折ってそうだけども。
これは続きが気にならんなぁ。取り敢えず溜まってる『伝勇伝』と『荒川アンダーザブリッジ×2』を優先消化するか。

燃:C 萌:A- 笑:B- 総:B+

GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)
GOSICK―ゴシック (富士見ミステリー文庫)

電撃文庫

隙間女(幅広) (電撃文庫)
著:丸山 英人(ひでと) イラスト:ミヤス リサ

「いいですか、刃物や立ち位置などの小道具に頼ることなく、ただ見るだけで怖がらせる。それが隙間女の誇りであり、存在理由なんです。隙間から移動することなく、何時間でも、何日でも 、家主が発狂するまで執拗にただ見つめ続ける。それこそが隙間女の美学ってもんです!」 「天性のストーカーじゃねえか」 「失礼な。私たち隙間女の視線に偏った愛情など欠片もありませんよ。そこにあるのはただただ恐怖させることだけを考えた、純粋で粘着質なプロ意識だけです!変態と一緒にしないでくださ い!」

約6ヶ月半週刊の積み。電撃文庫。『夜と血のカンケイ。』が3巻打ち切りとなった丸山さんが5ヶ月振りに送る新作は、電撃文庫MAGAZINEに掲載されたデビュー短編を含むエピソード5本を 収録した短編集。いずれの短編も都市伝説をモチーフにしつつ、ハートフルラブコメに仕上がっている。
イラストは富士ミス『フォルマント・ブルー』『すてるがかち!』、MF文庫J『さくらら!』あたりでお馴染みのミヤスリサさん。

『隙間女(幅広)』

表紙の「幅広」の文字は物凄く小さく書いてあるw
雑誌掲載時にはイラストが鶴崎貴大さんだったのに何故変わったし。

黒髪ストレートの針美が可愛くて困る。

『消えない傷と恋占い』

もう、何だかんだでLOVE寄せしちゃうんだからぁ。

『デコは口ほどにものを言う』

話が終わった後のニヤニヤ展開を妄想するだけで、ああもう僕はどうしたら良いのかと!<落ち着け

『花摘みの園で相席を』

これもやはり本編終了後にイチャLOVE展開になりそうで大変アレでナニ。 あ、黒タイツは正義です。

『隙間女(飽和)』

飽和てw
最後は表題作の後日談。俺の家にも針美みたいな隙間女が居たら良いのに。食費が大変なことになりそうだが。
ラストの挿絵の針美がとても可愛いです。

まとめ

設定に、やや強引なところはあるものの、そこかしこから漂うLOVEの気配に悶絶です。
ライトノベルで、こういう登場人物が共通しない、ほぼ完全独立形式の短編集は珍しいので貴重だと思います。ぱっと思いつくので、『ある日、爆弾が落ちてきて』くらいしかない。

次は2011年1月に新シリーズ『おまえなんぞに娘はやれん』です。もう出てます。

燃:C 萌:A+ 笑:B 総:A+

著者リンク
おまえなんぞに娘はやれん(2011/01)

第15回電撃小説大賞リンク
アクセル・ワールド01 -黒雪姫の帰還-(大賞、2009/02)
ロウきゅーぶ!(銀賞、2009/02)

電撃小説大賞電撃文庫MAGAZINE賞リンク
失恋探偵ももせ(第19回、2013/04)